福島第一原発 “処理水”放出 韓国の視察団がきょうから日本へ

東京電力 福島第一原子力発電所にたまる処理水を海に放出する計画をめぐり、韓国の専門家で構成する視察団が21日から日本を訪れます。
視察団の団長は出発に先だって、科学的な根拠と基準に基づいて安全性を確認する考えを強調しました。

今月7日に開かれた日韓首脳会談では、東京電力福島第一原発にたまる処理水を、基準を下回る濃度に薄めて海に放出する計画をめぐって、韓国の視察団を現地に派遣することで合意しました。

これを受けて、原発や海洋環境などの専門家21人で構成する視察団が、21日から6日間の日程で日本を訪れます。

視察団の団長を務める、韓国の原子力安全委員会のユ・グクヒ(劉国煕)委員長は21日、インチョン(仁川)空港で出発に先だって記者団に対し、「放出の計画が適正なのか、科学的な根拠と基準に基づいて安全性を確認していく。科学的アプローチを通じて、詳しく確認して説明すれば、韓国国民にも信頼してもらえるのではないか」と述べました。

視察団は、22日から25日まで4日間にわたって視察や聞き取りなどを行う予定で、23日と24日には福島第一原発を訪れて、「ALPS(アルプス)」=多核種除去設備で処理された水の分析結果や、処理水の管理状況の確認などにあたることにしています。