ウクライナへ車いすを 民間団体が現地に届ける活動

ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナでは、高齢者や負傷した兵士などが使う車いすが足りなくなっていて、国内で使われなくなった車いすを現地に届ける活動を行っている日本の民間団体が、19日、およそ120台の車いすをウクライナに向けて運び出す作業を行いました。

ウクライナでは、ロシアによる軍事侵攻によって負傷した兵士や子ども、それにお年寄りなど、車いすを必要とする人が増えている一方で、数が足りず、十分に行き届いていません。

こうした中、日本の4つのNPOや海運大手の会社などは、去年12月から国内で使われなくなった中古の車いすをウクライナに送り届ける活動を行っています。

参加団体によりますと、これまでにウクライナの病院や福祉施設におよそ300台を提供していて、さらに200台を送り届ける計画です。

19日、都内のNPO法人「希望の車いす」の事務所で、これまでに集めたおよそ120台の車いすを運び出す作業が行われ、スタッフが次々とトラックに載せていました。
車いすは船で運ばれ、7月に現地に届く予定で「希望の車いす」の谷雅史理事長は「私たちの車いすを受け取った、戦争でけがをした人などから、軽くて使いやすいという声が届いている。早く平和が訪れることを願いながら、これからも活動を続けていきたい」と話していました。