習主席 中央アジア5国との会議で演説 “外部勢力の干渉反対”

中国の習近平国家主席は、中央アジア5か国との首脳会議で演説し、対立するアメリカなどを念頭に、「外部勢力が地域国家の内政に干渉することに断固反対しなければならない」と強調しました。同じタイミングで開かれているG7広島サミットでの議論をけん制するねらいがあるとみられます。

中国と、カザフスタンやキルギスなど中央アジア5か国の首脳会議は19日までの2日間、内陸部の陝西省西安で初めて対面で開かれました。

この中で習近平国家主席が演説し、「中国と中央アジア諸国は、この10年間、未来に向けた深い協力関係を構築し、新しい時代に導いてきた」と強調しました。

また、「われわれは、外部勢力が地域国家の内政に干渉することに断固反対しなければならない」と述べ、対立するアメリカなどを念頭にけん制しました。

そして、習主席は10年前にカザフスタンを訪問した際に提唱した巨大経済圏構想「一帯一路」の成果を踏まえ、エネルギーや交通、それに農業などの分野で協力をさらに拡大していくとして、各国の発展のために総額260億人民元、日本円にして5100億円余りの借款や無償援助を行うと表明しました。

中国としては、G7広島サミットと同じタイミングで中央アジア5か国との連携強化を打ち出すことで、この地域での存在感を高めるとともに、G7サミットでの議論をけん制するねらいがあるとみられます。