日立Astemo 品質試験不正の部品 2億点に拡大 調査結果を公表

自動車部品メーカーの日立Astemoは、おととし発覚した品質試験の不正に関する調査結果を公表しました。不正が確認された部品の点数は、延べ2億点に拡大し、およそ40年にわたって不正が行われていたケースも明らかになりました。

日立Astemoは、おととし12月、国内2つの工場で品質試験の不正が明らかになり、弁護士による特別調査委員会を設置し、原因などを調査してきました。

会社は19日、報告書を公表し、国内外の15の工場で製造する自動車や鉄道車両向けの部品など合わせて22の製品で、顧客と取り決めていた品質試験を行わなかったり、規格外の製品を出荷したりするなどの不正があったと明らかにしました。

会社は当初、不正が確認された部品の数を1000万点としていましたが、今回の調査で延べ2億点に拡大し、このうち福島の工場では、およそ40年間不正行為が行われていたケースもありました。

こうした製品は自動車メーカーなど69社に納品されましたが、会社はいずれも安全性には問題がなく、法令違反もないとしています。

原因については、コンプライアンス意識の低さや試験を実施するための人員や設備の不足などを挙げています。

ブリス・コッホCEOは、オンライン会見で「不適切な行為で皆様にご心配とご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます。早く特定できなかったことは深刻に受け止めており、再発防止策を講じます」と述べました。