バイデン大統領 米軍岩国基地に到着 広島で日米首脳会談へ

G7広島サミットに出席するアメリカのバイデン大統領は18日午後4時ごろ、山口県のアメリカ軍岩国基地に到着しました。このあと広島で岸田総理大臣との日米首脳会談に臨みます。

アメリカのバイデン大統領は18日午後4時ごろ、山口県のアメリカ軍岩国基地に大統領専用機「エアフォース・ワン」で到着しました。

バイデン大統領は、大統領専用ヘリコプター「マリーン・ワン」で広島に移動し、18日夕方、岸田総理大臣と日米首脳会談を行います。

そして、バイデン大統領は19日から21日まで開かれるG7広島サミットに出席し、一連の協議に臨むほか、19日は各国の首脳とともに原爆資料館を訪問します。

バイデン大統領としては、一連の協議を通じて、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナへの支援を維持し、ロシアに対する圧力を強化するとともに、影響力を拡大させる中国に対抗するための結束を確認したい考えです。

とりわけアジアの同盟国・日本が議長国を務める7年に1度の機会をとらえて、世界の関心をインド太平洋地域に向けさせ、中国による経済的威圧に一致した対応をとるための方策を打ち出したい考えです。

また、バイデン大統領は、日本滞在中に岸田総理大臣と韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領との、日米韓3か国の首脳会談を行いたい考えですが、サリバン大統領補佐官は「非常に過密なスケジュールで、確定していない」と述べ、会談は調整中だと明らかにしました。

バイデン大統領は、国内の債務上限の引き上げをめぐる議会側との協議のため、広島のあとに予定していたパプアニューギニアとオーストラリアへの訪問をとりやめ、21日に帰国することにしていて、G7と並行して行う関係国との会談の日程調整が続いています。

広島県被団協 箕牧理事長「原爆資料館の展示を見てほしい」

G7広島サミットに出席するバイデン大統領が19日、G7各国の首脳らと原爆資料館を訪問すると発表されたことを受けて、広島県原爆被害者団体協議会の箕牧智之理事長は「バイデン大統領が原爆資料館を訪れると知り、ひとまず安どしました。特に、原子爆弾で命を落とした子どもたちの衣服などの展示をしっかりと見てもらい、核兵器はあってはならないものだと感じてほしいです。そして、被爆者の願う、核兵器と戦争のない平和な世界の実現につながることを期待しています」と話していました。

一方、ホワイトハウスの高官が、「大統領のコメントは予定されていない」などと述べたことを受けて、箕牧理事長は、「原爆資料館を真剣に見てもらえば、何かコメントをせずにはいられなくなると考えています。何かひと言でも、ことばで表してほしいと思います」と話していました。