株価 3万円台に値上がり およそ1年8か月ぶり

17日の東京株式市場、日経平均株価は1年8か月ぶりに3万円台に値上がりしました。

17日の東京株式市場ではデパートや鉄道、航空といったインバウンドや、半導体関連の銘柄などに買い注文が出て、日経平均株価はおととし9月以来となる、3万円台に値上がりしました。

▽日経平均株価の終値は16日より250円60銭高い、3万93円59銭
▽東証株価指数=トピックスは6.43上がって、2133.61
▽一日の出来高は14億2804万株でした。

東京株式市場では、企業決算の内容や業績見通しが全体的に堅調で先行きへの期待感が高まっていることや、日本でコロナ禍からの経済再開が本格化することを見込んで、このところ海外の投資家からの買い注文が集まっていて、今月に入ってから日経平均株価の上げ幅は1200円を超えています。

背景に海外経済と日本経済の“温度差”

日経平均株価が3万円を超えたのは、およそ1年8か月ぶりで、海外の投資家を中心に日本株への投資が活発化しています。

背景にあるのが海外経済と日本経済の“温度差”です。

欧米と比べて、日本はコロナ禍からの経済再開が遅れて始まり、これから外国人観光客の本格的な増加が期待されます。企業の業績も全体として堅調で、17日午前に発表されたことし1月から3月までのGDP=国内総生産の伸び率は実質の年率換算で3期ぶりのプラスとなり、改めて日本経済の底堅さが確認されました。

さらに、欧米で金融引き締めが続く一方、日本では金融緩和が続いていることも、投資家が日本株に資金を振り向ける要因となっています。

ただ、世界経済を見回すと、アメリカの債務上限問題や、くすぶる金融不安といった先行きに対する懸念は根強い状況です。日本株が今後も上昇していくかどうかは、世界経済の先行きに左右されることになりそうです。