看護師逮捕の精神科病院 東京都が患者に退院や転院の意向調査

東京 八王子市の精神科病院で看護師による患者への暴行事件が起きたことを受け、東京都が外部の専門職とともに、入院中の患者に対し退院や転院を希望するか、意向を確認する調査を始めたことがわかりました。

八王子市にある精神科病院「滝山病院」では、入院患者を暴行したとして複数の看護師が逮捕されるなどし、東京都は先月、管理体制に不備があったとして病院に改善命令を出しています。

こうした事態を受け、東京都が入院している患者に退院や転院の意向があるか確認するため、今月11日から調査を始めたことがわかりました。

調査の対象は、入院患者120人ほどのうち、生活保護を受給していて担当する自治体がすでに意向を確認している患者を除いたおよそ80人です。

医師を含む都の職員のほか、東京精神保健福祉士協会に所属する外部の専門職も同行し、個室で患者1人ずつに意向を尋ねているということです。

初日の調査では、およそ20人に面会したところ、退院や転院を希望する人が複数いた一方、入院を続けたいという人や、すぐには決められないという人もいたということです。

都は1週間に1回程度病院を訪問し、対象の患者全員に聞き取りを行うことにしていて、本人の希望のほか、病状なども考慮しながら退院先を探す支援を進めることにしています。