社会

ジャニーズ事務所社長「深くお詫び」 性被害の訴え受け

ジャニーズ事務所の元所属タレントの男性などから、4年前に亡くなったジャニー喜多川前社長による性被害を訴える声が相次いでいる問題で、ジャニーズ事務所は14日、今の社長が出演する動画を公開し、「被害を訴えられている方々に対し、深くお詫び申し上げます」と述べました。
ジャニーズ事務所は、2019年に亡くなった前社長による性被害を訴える声が相次いでいることについて、14日、藤島ジュリーK.社長が出演する動画を公開しました。

この中で、藤島ジュリー社長は「創業者ジャニー喜多川の性加害問題について世の中を大きくお騒がせしておりますこと心よりお詫び申し上げます。何よりもまず被害を訴えられている方々に対して深くお詫び申し上げます」と述べました。

そして、見解と対応を説明する文書を掲載しました。

この中では、一連の性被害の告発について、ジャニー喜多川前社長が亡くなっていることから個別の告発内容が事実かどうかを判断するのは容易ではないとした上で、「目の前に被害にあったと言われる方々がいらっしゃることを、私たちは大変重く、重く受け止めております」としています。

また、今後の対応として、外部から新しく社外取締役を招いて経営体制を抜本的に見直すほか、カウンセラーや医師などの指導のもと、相談を希望する人のための窓口を今月中に設置するということです。

そして、藤島ジュリー社長自身の経営責任について、当時は取締役だったものの、この問題を積極的に知ろうとしておらず責任があったと認めた上で、今すべきはこの問題から逃げることなく経営改革、社内意識の抜本的改善をやり抜くことだと考えているとしました。
藤島ジュリーK.社長の動画の内容の全文です。

「株式会社ジャニーズ事務所代表取締役社長、藤島ジュリーでございます。この度は、創業者ジャニー喜多川の性加害問題について世の中を大きくお騒がせしておりますこと心よりお詫び申し上げます。何よりもまず被害を訴えられている方々に対して深く、深くお詫び申し上げます。そして関係者の方々、ファンの皆様に大きな失望とご不安を与えてしまいましたこと、重ねてお詫び申し上げます。大変遅くなりましたが、各方面よりいただいていたご質問に対して、このあと書面にて回答させていただきます」

専門家「組織全体で再発防止の手立てを」

性暴力被害についての研究や被害者の支援を行っている上智大学の齋藤梓准教授は「組織の態度を明確にするという意味でも、トップがきちんと説明することはとても大事だ。外部の専門家が関わっているということなので、適切な専門家の助言を受けて、適切な対応が進むことを願っている」と話しました。

その上で「きちんと調査をして、その人の人生を長い間、苦しめてきたのであるならば、その環境を作り出した事務所がきちんと事実を認めて、謝罪することが非常に重要だ。中にいる人が安心して活動ができて、応援する人も安心して応援できるようになるために、組織全体で再発防止の手立てをとることや性暴力を許さない姿勢を示し続けることが大事だと思う」と指摘しました。

松野官房長官「コメント控える」

松野官房長官は、午後の記者会見で「民間法人による公表の内容について、政府としてコメントすることは控える」と述べました。

一方で「一般論として申し上げれば、性犯罪・性暴力は被害者の尊厳を著しく踏みにじる行為であり、決して許されない。相手の同意のない性的な行為が性暴力という認識を社会全体で共有し、性犯罪・性暴力の根絶のための取り組みや被害者支援を強化していく必要がある」と指摘しました。

その上で「先般、関係府省で決定した方針に基づいて対策の強化に取り組むことにしており、取り組みをしっかりと前に進めることにより、誰もが安心できる社会を実現していきたい」と述べました。

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