G7広島サミット前に 被爆者など 核兵器廃絶と戦争反対を訴える

G7広島サミットを前に、日本被団協は戦争被害者の団体と都内で集会を開き、被爆者や戦争被害者が自身の経験を踏まえて核兵器の廃絶と戦争反対を訴えました。

集会は日本被団協=日本原水爆被害者団体協議会が、空襲や沖縄戦の被害者団体などと開いたもので、東京 千代田区の会場にはおよそ70人が集まりました。

集会の冒頭、日本被団協の田中煕巳代表委員があいさつし、「もし、いま戦争が起きれば、78年前に私たちが経験した戦争とは違い、人類が破滅する事態に発展しかねない。私たちが力を合わせ、戦争準備に反対することが必要だ」と呼びかけました。

このあと、5人の戦争体験者や被爆者などが自身の経験や思いを語り、このうち長崎の被爆者で日本被団協の事務局長を務める木戸季市さんは、「原爆は人間として死ぬことも人間らしく生きることも許さない、『絶滅』だけを目的にした『絶対悪』の兵器だ。核兵器から人類を守る唯一の道は核兵器の廃絶であり、国民に犠牲を強いる戦争を繰り返してはならず、日本政府には唯一の戦争被爆国として責任を果たしてほしい」と訴えました。

集会の最後にはG7広島サミットに向けて「核兵器や戦争で人間のいのちやくらしを守ることは絶対にできない」としたうえで
▽核兵器の廃絶に向けて日本政府が核保有国との橋渡しをすることや
▽国際的な紛争を交渉によって解決することなどを求めるアピール文が読み上げられました。