家電 バルミューダがスマホ事業から撤退 参入2年も開発困難に

新興の家電メーカー「バルミューダ」は、おととし参入したスマートフォン端末の事業を終了すると発表しました。原材料価格の高騰などで次のモデルの開発が困難になり、参入の発表からわずか2年で撤退を余儀なくされました。

東京武蔵野市に本社があるバルミューダは、5Gに対応したスマートフォン端末を開発し、生産を京セラに委託して、おととし11月から販売していますが、会社は12日、この事業を終了することを発表しました。

スマートフォン関連事業の去年の売り上げは8億6800万円と、発売を始めたおととしのおよそ3分の1に落ち込んだうえ、原材料価格の高騰などで、次のモデルの開発が困難になったということです。

また事業の終了に伴い、今回5億3600万円の特別損失を計上したということです。

会社は、端末の利用者のサポートやアプリの開発は継続するとしています。

寺尾玄社長はオンラインの会見で「結果を出せなかったことは残念で悔しい思いだが、とてもよいチャレンジだった。開発で得た知見を今後のビジネス展開に役立てたい」と述べました。

国内の大手電機メーカーがスマートフォンの事業から相次いで撤退する中で、会社は独自のデザインや機能で画一的なスマホ市場の新しい選択肢になることを目指していましたが、わずか2年で撤退を余儀なくされる形となりました。