イギリスの中央銀行 0.25%の利上げを発表 利上げは12回連続

イギリスの中央銀行、イングランド銀行は11日、0.25%の利上げを発表しました。利上げは12回連続で、インフレを抑え込む姿勢を引き続き、示した形です。

イングランド銀行は11日、前日まで開いた会合の結果、政策金利を0.25%引き上げて4.5%にすると発表しました。

金利が4.5%となるのはリーマンショックが起きた年、2008年の10月以来です。

また利上げはおととし12月以降、12回連続となります。

イギリスではことし3月の消費者物価指数が前の年の同じ月と比べて10.1%の上昇と記録的な伸び率が続いていて、インフレへの対策が急務となっています。

特に食料品は20%近い上昇となっていて、声明では、食料品の価格抑制はこれまでの想定より時間がかかるとしています。

またアメリカで銀行の破綻が相次ぐなど金融不安がくすぶっていますが、イングランド銀行は「イギリスの銀行システムは健全であり、影響は限定的だとみられる」としていて、今回の利上げはインフレ抑制を重視する姿勢を引き続き、示した形です。

一方、会合では9人の委員のうち、2人が政策金利の据え置きを主張しました。

声明では「持続的なインフレ圧力の根拠があれば、さらなる金融引き締めが必要になるだろう」としています。

イングランド銀行 ベイリー総裁「インフレ率は依然として高い」

イングランド銀行が11日に発表した金融政策に関する報告書では、10%を超えている消費者物価指数の伸び率は、ことしの年末にかけておよそ5%にまで下がり、2024年の後半にかけて物価目標の2%に近づく見通しだとしています。

イングランド銀行のベイリー総裁は11日、記者会見で「インフレ率は今後数か月の間に急激に低下すると考えている」と述べました。

一方で「はっきりとさせておきたいのはインフレ率は依然として高いということだ。目標の2%まで下がるようやり遂げなければならない」と述べて、インフレの抑制に重点を置く考えを強調しました。