緊急事態での対応 憲法に規定するか 参院憲法審査会で各党は…

参議院の憲法審査会が開かれ、大規模災害や戦争などの緊急事態での対応を憲法に規定するかどうかをめぐって、各党が主張を明らかにしました。

10日の憲法審査会では、緊急事態に、
▽憲法に規定されている参議院の緊急集会で国会の機能が維持できるかのほか、
▽国会議員の任期を延長できるようにすることや、
▽政府が国会の議決なしに、法律と同等の効力を持つ「緊急政令」を定められるようにすることの是非をめぐって、議論が交わされました。

▽自民党は「参議院の緊急集会は、70日間を大きく超えて開くことは想定されていない。他国の憲法にあるような緊急政令についても憲法に規定すべきで、その際、民主政治の統制として、緊急政令への緊急集会の一定の関与も考えられる」と述べました。

▽立憲民主党は「明治憲法にあった緊急勅令などを認めず、国会中心主義を確立するために緊急集会がある。緊急政令には重大な問題があり、衆議院議員の任期延長も、日本の場合、内閣総理大臣の延命を意味し、権力持続化の危険性がある」と述べました。

▽公明党は「緊急事態には政府に権限が集中することから、国会で適切に監視する必要性が高い。緊急集会などでの対応を基本にしつつも、極めて例外的な場合に、衆議院議員の任期延長などを認めてはどうか」と述べました。

▽日本維新の会は「緊急集会では補いきれない長期の緊急事態を想定しておく必要があり、その際に行政や権力の暴走を止めるためにも、緊急事態条項の創設について、早急に議論をまとめるべきだ」と述べました。

▽国民民主党は「緊急事態の際の権力の乱用を防ぎ、民主的な統制を強めるためにこそ、議員任期の延長と緊急集会のすみ分けの議論をしっかりおこない、憲法に書き込むべきだ」と述べました。

▽共産党は「二度と戦争しないと宣言した日本国憲法は、戦時対応に名を借りた緊急事態条項をあえて定めず、権力分立を追求した結果、緊急集会という規定に結実した」と述べました。

▽れいわ新選組は「緊急集会の運用面の限界を指摘する意見があるが、憲法に沿った解釈と運用ルールで解決できる」と主張しました。