サウジアラムコ 19%減益 最終的な利益4兆3000億円 原油安受け

世界有数の産油国、中東サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコのことし1月から3月までの最終的な利益は、国際的な原油価格の下落傾向を受け、前の年の同じ時期に比べて2割近く減少しました。

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは9日、ことし1月から3月までの決算を発表しました。

それによりますと、最終的な利益は319億ドル、日本円にしておよそ4兆3000億円で、前の年の同じ時期に比べて19%減少しました。

サウジアラムコはウクライナ情勢を背景に原油価格が上昇したことを受け、去年1年間の最終的な利益が、2019年の上場以来最も多くなっていました。

ただ国際的な原油市場では去年の後半以降、世界の景気減速への懸念などから指標となる先物価格の下落傾向が続いていました。

石油収入に頼るサウジアラビアなど主な産油国は、価格を下支えしようと、今月から原油の生産量を大幅に減らしています。

主な産油国は来月、今後の生産方針などを協議する予定ですが、価格の下落傾向がさらに続けば、国内経済を支える石油収入にも影響するためさらなる減産が行われるかなど今後の動向が焦点となっています。