中国「ChatGPT」でねつ造した情報 ネットで拡散させた男を拘束

中国の警察当局は、対話式AI「ChatGPT」を利用してうその鉄道事故をねつ造し、インターネット上で拡散させたとして、男の身柄を拘束したと発表しました。

中国内陸部、甘粛省の警察当局は、南部、広東省に住む男が4月25日、「甘粛省で列車が線路を補修中の作業員をはね、9人が死亡した」といううその情報をインターネット上で拡散させ、違法に利益を得ていたとして身柄を拘束したと発表しました。

男はこの際、ChatGPTを利用して情報をねつ造していたということです。

中国では、ChatGPTは規制によって利用できませんが、香港メディアは、通信データを暗号化するサービスを使えばアクセスできるとしていて、中国で、AIなどの技術を使って、うその情報をねつ造したことで拘束されたのは初めてだと伝えています。

「TikTok」中国版 生成AIに関するルール公表

一方、動画投稿アプリ「TikTok」の中国版アプリを運営する企業は9日、利用する際の新たなルールを公表し、文章や画像などを作成する「生成AI」を使って肖像権などを侵害する内容を投稿することやデマを流すことを禁止するとしています。

中国政府は、SNS上の言論などを厳しく規制していて、4月には生成AIへの規制案を公表し、こうしたサービスの利用拡大に神経をとがらせています。