強制性交罪を不同意性交罪に変更 刑法など改正案 審議入り

「強制性交罪」について罪名を「不同意性交罪」に変更し、構成要件として被害者が「同意しない意思」を表わすことが難しい場合を具体的に示した刑法などの改正案が国会で審議入りしました。

現在の刑法では、強制性交などの罪は「暴行や脅迫」を用いることが構成要件になっていますが、被害者側は「暴行や脅迫」がなくても恐怖で体が硬直してしまうなどの実態があるとして見直しを求めていました。

こうした課題を踏まえ、改正案では罪名を
▽「強制性交罪」は「不同意性交罪」に
▽「強制わいせつ罪」は「不同意わいせつ罪」に変更します。

構成要件として、
▽「暴行や脅迫」に加えて、
▽「アルコールや薬物の摂取」
▽「同意しない意思を表すいとまを与えない」
▽「恐怖・驚がくさせる」など8つの行為を初めて条文で具体的に列挙しました。

こうした行為によって被害者が「同意しない意思」を表すことが難しい状態にさせ、性交などをすることとしています。

さらに、時効は今より5年延長されます。

また、性的な目的でSNSなどで子どもを手なずけて心理的にコントロールする行為に対応する罪を新たに設けるほか、性行為への同意を判断できるとみなす年齢を、現在の13歳以上から16歳以上に引き上げます。

同年代どうしを除き、16歳未満との性行為は処罰されることになります。

このほか、いわゆる盗撮を防ぐため、わいせつな画像を撮影したり、第三者に提供したりする行為を「撮影罪」などとして処罰するための新たな法律も設けます。

改正案は、9日の衆議院本会議で審議入りし、齋藤法務大臣は趣旨説明で「性犯罪は被害者の尊厳を著しく侵害し、長年、苦痛を与え続ける悪質・重大な犯罪だ。改正案は、近年における性犯罪をめぐる状況にかんがみ適切に対処できるようにするものだ」と述べ、早期成立に理解を求めました。