米大統領補佐官 サウジアラビアを訪問 皇太子などと会談

アメリカのバイデン政権で安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官がサウジアラビアを訪問してムハンマド皇太子などと会談しました。サウジアラビアは中国の仲介でイランと7年ぶりに外交関係を正常化させることで合意しており、アメリカとしては中東での影響力を保持するねらいがあると見られます。

アメリカ、ホワイトハウスはサリバン補佐官が7日、サウジアラビアでムハンマド皇太子やアラブ首長国連邦、インドの安全保障担当の高官らと会談したと発表しました。

一連の会談では「中東地域がインドや世界と密接につながった、より安全で繁栄した地域になるという共通のビジョン」について意見を交わしたとしています。

また、サリバン補佐官はムハンマド皇太子との会談で、サウジアラビアとイランの事実上の代理戦争となってきたイエメンの内戦が終結に向けて前進していることについて議論するとともに、アフリカのスーダンから自国民を退避させた際のサウジアラビアの支援に謝意を伝えたということです。

中東では、ことし3月、中国が仲介してサウジアラビアとイランが外交関係を7年ぶりに正常化させることで合意し、中国の存在感が高まりつつあります。

アメリカとしては、インド太平洋地域の重要なパートナーであるインドを巻き込む形で関係強化をはかることで、中東での影響力を保持するねらいがあると見られます。