プールの事故 AIで防ぐ技術を中央大学などのグループが開発

プールで子どもが溺れるなどの事故を防ごうとAI=人工知能を使って、溺れているおそれのある人の動きを検知する技術を、中央大学などのグループが開発しました。

この技術を開発したのは、中央大学 研究開発機構の石川仁憲 機構教授などのグループです。

グループでは、プールの中で頭が浮き沈みしたり、水面をたたいたりするなどの人が溺れる前の特徴的な動きや、経験豊富なライフセーバーから聞き取ったリスクの高い状況などをAIに学習させ、プールサイドに設置したカメラの映像をAIがリアルタイムで解析する技術を開発しました。

AIは人が溺れる可能性を検知すると、監視員などのスマートウォッチに自動で通知するということで、迅速な救助につなげることができるということです。

また、過去に起こったプールでの事故を踏まえて、プールの中に設置された遊具や台などの下に人が潜り込んだり、浮き輪がひっくり返ったりといった、事故につながる状況も検知できるということです。

グループでは今後、さらに実証実験を行い学校などに技術提供できるよう、開発を進めるということです。

石川 機構教授は「監視員を配置したうえで、万が一のサポートとしてAIを使ったシステムは有効だと考えている。子どもたちがプールを楽しめるよう、安全な環境作りのために活用してほしい」と話しています。