
中国 ロシア インドなど外相 経済協力などで連携強化を確認
中国とロシアが主導する枠組み、上海協力機構の外相会議が、5日、インドで開かれ、経済協力や地域の安全保障などで連携を強化していくことを確認しました。
上海協力機構の外相会議は、5日、インド南部のゴア州で開かれ、議長国インドのジャイシャンカル外相のほか、中国の秦剛外相やロシアのラブロフ外相らが出席しました。
このなかで、ジャイシャンカル外相は「世界の人口の40%を占めるわれわれの決断は、必ずや世界に影響を与えるだろう」と述べ、中国、ロシアに加え、インドや中央アジアなどが加わるこの枠組みを発展させていく考えを示しました。
そして、会議後に行われた記者会見で、経済協力や地域の安全保障などで連携を強化していくことを確認したと明らかにしました。
一方、中国外務省によりますと、秦外相は、会議の中で「外部勢力が地域の問題に介入することに反対する」と述べ、経済や安全保障面で対立するアメリカなどを念頭にけん制しました。
また、ロシアのラブロフ外相は、ウクライナの無人機がクレムリンに攻撃を仕掛けたとする主張を各国外相に説明したとしています。
中国やロシアとしては、両国が主導する枠組みの中で参加国との連携を強化し、アメリカに対抗していきたいねらいがあるとみられます。
一方で、議長国インドは、アメリカや日本、オーストラリアとの枠組み「クアッド」にも参加するなど、欧米などとの関係も維持していてさまざまな枠組みに参加することで国際社会での存在感を高めたい思惑があります。