米情報機関 “ロシア軍 弾薬不足 ことしの大規模攻撃 難しい”

アメリカの情報機関のトップはウクライナへの軍事侵攻を続けるロシア軍について、弾薬などの不足によってことし中に大規模な攻撃的な作戦を行うことが難しくなっているという見方を示しました。

アメリカの情報機関を統括するヘインズ国家情報長官は4日、議会上院の公聴会に出席しました。

この中でヘインズ長官は、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナ国内の戦況について、東部で激しい戦闘が続いているとした上で「ロシア軍は前線で防御的な作戦に移行したとみられ、先月獲得した領土は過去3か月間のどの月よりも少なかった」と述べました。

その上で、ロシア軍が弾薬や人員の不足に陥っているとして「ロシアがことし中に大規模な攻撃的な作戦を行える可能性は低い。強制的な動員とともにイランなど以外にも弾薬の供給先を確保しなければ小規模な作戦さえもますます難しくなるだろう」と指摘しました。

また、ロシアが核兵器を使用する可能性について問われたのに対し、ヘインズ長官は「可能性は非常に低いというのがわれわれの現在の評価だ」と述べました。

一方、ウクライナによるロシアへの反転攻勢については「ウクライナ軍は攻撃の具体的な優先順位や時期、それに規模について最終調整を行っているところで、欧米各国の支援は計画と戦力を準備する上で極めて重要だ」と述べました。