ミャンマー軍 政治犯2153人に恩赦 スー・チー氏は含まれないか

ミャンマーで実権を握る軍は3日、仏教の祝日に合わせて2000人以上の政治犯に恩赦を与えましたが、拘束されているアウン・サン・スー・チー氏は含まれなかったとみられます。

ミャンマーでは仏教の祝日にあたる3日、軍が国営メディアを通じて政治犯2153人に恩赦を与えると発表しました。

対象は2年前のクーデター以降、誤った情報を広め、軍へ脅威を与えたなどとする罪で有罪判決を受けた人たちだということで、NHKは少なくとも5人のジャーナリストが出所したことを確認しました。

また、最大都市ヤンゴンにある刑務所から出所した民主派活動家の男性はNHKの取材に翌日に刑期が満期になる予定だったと明らかにした上で「軍の恩赦は茶番にすぎない」と話していました。

一方、あわせて33年の刑期が科せられ、拘束されているアウン・サン・スー・チー氏は汚職などの罪が対象となっていないことから、今回の恩赦には含まれていないものとみられます。

軍としては、市民への空爆などで批判が高まる中、政治犯への恩赦を通じて寛容な姿勢を示すことで、国際社会の理解を得ようというねらいがあるものとみられます。