「人形浄瑠璃文楽」 担い手となる研修生 今年度1人も集まらず

ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能「人形浄瑠璃文楽」について、担い手となる研修生が1人も集まらず、今年度の研修が開講できない異例の事態となっています。研修生がいないのは制度が始まって以降、初めてで、大阪の国立文楽劇場では今後、締め切りを設けず募集を続けることにしています。

「人形浄瑠璃文楽」は、江戸時代に大阪で生まれた伝統芸能で、舞台に上がる「技芸員」の多くを、独自の研修制度で養成しています。

応募の条件は、原則として23歳以下の男性で経験は問われず、2年間の研修では人形遣いや三味線などの基礎を幅広く学びます。

募集は毎年2月に締め切られ、4月から研修が始まりますが、今年度は応募が1件もありませんでした。

国立文楽劇場では締め切りを4月28日まで延長し、2人の応募がありましたが、条件に合わないなどの理由で、いずれも選考に至らず、今年度の研修が開講できない異例の事態となっています。

研修生がいないのは制度が始まって以降、この50年間で初めてだということで、文楽劇場では今後、締め切りを設けずに募集を続けることにしています。

国立文楽劇場 養成係の柳川文雄さんは「研修生ゼロはとてもショックです。引き続き募集を続けるとともに、文楽を若い人にもっと知ってもらえるよう、普及活動にも力を入れていきたいです」と話していました。