電動車いす 安全機能強化の動き メーカー各社で活発に

電動車いすの安全機能を強化する動きが、メーカー各社の間で活発になっています。
特に、運転免許を返納した高齢者の移動手段としての期待が背景にあります。

このうち、トヨタ自動車の新型の電動車いすは、人や障害物を検知するセンサーが搭載され、自動で減速します。

さらに、カーブや下り坂を走行中に、ハンドルの曲がり具合や斜面の角度に応じて自動で減速する機能も備え、転倒事故の防止につなげます。

開発担当の山田雅司さんは「周囲の人に圧迫感を与えないようデザインにも配慮した。高齢者の移動を生涯を通じてサポートしたい」と話していました。

一方、電動車いすメーカーの「WHILL」は、いわゆる見守りサービスをこのほど新たに始めました。

離れた場所にいる家族がスマートフォンを使って、現在地やバッテリーの残量、それに走行履歴をリアルタイムで把握できるほか、転倒を検知した場合、自動で通知を受け取れる機能があります。
会社の池田朋宏執行役員は「1人で外出してほしいが心配だという家族の心理的なハードルを取り払いたい」と話していました。