岡山県出身で37歳の高橋選手と、兵庫県出身で30歳の村元選手は、1日午後5時すぎ、公式のSNSに動画をアップしました。
このなかで高橋選手は「今シーズンをもって競技生活から引退することを決断した」と述べたほか、村元選手は「2人でいろいろ話し合って決めた」と述べて、今シーズンかぎりでともに現役を引退することを発表しました。
名前から“かなだい”の愛称で親しまれる2人は、結成3シーズン目の今シーズン、去年12月の全日本選手権で初優勝を果たし、ことし3月にさいたま市で開催された世界選手権では日本勢の過去最高に並ぶ11位に入るなど日本を代表するカップルとして活躍しました。
2人は2日、都内でそろって会見を開き、引退を決断した理由などを説明するということです。
フィギュアスケート 高橋大輔と村元哉中 現役引退を発表
フィギュアスケートのアイスダンスでことしの世界選手権に出場し、日本勢過去最高に並ぶ11位に入った高橋大輔選手と村元哉中選手が、今シーズンかぎりでともに現役を引退することを発表しました。

高橋大輔選手とは

高橋大輔選手は岡山県出身の37歳。
10代から20代にかけては男子シングルで世界屈指の表現力とスケーティング技術を持ち味に、全日本選手権で5回の優勝を果たすなど日本男子の第一人者として活躍しました。
国際舞台では2006年、19歳のときにトリノオリンピックに初出場し、2010年のバンクーバー大会で男子シングルでは、日本選手初のメダルとなる銅メダルを獲得しました。
10代から20代にかけては男子シングルで世界屈指の表現力とスケーティング技術を持ち味に、全日本選手権で5回の優勝を果たすなど日本男子の第一人者として活躍しました。
国際舞台では2006年、19歳のときにトリノオリンピックに初出場し、2010年のバンクーバー大会で男子シングルでは、日本選手初のメダルとなる銅メダルを獲得しました。

そして、その直後に行われた世界選手権の男子シングルで日本選手初の優勝を果たす快挙を成し遂げました。
競技人生の集大成と位置づけた2014年のソチ大会で6位となったあと一時現役を退きましたが2018年に復帰し、シングル選手として最後の出場となった2019年の全日本選手権は12位でした。
競技人生の集大成と位置づけた2014年のソチ大会で6位となったあと一時現役を退きましたが2018年に復帰し、シングル選手として最後の出場となった2019年の全日本選手権は12位でした。

その年、高橋選手は「自分のスケートの価値観を広げたい」と、33歳で男子シングルからアイスダンスへの転向を表明し、2020年からは村元哉中選手とカップルを組んでアメリカ・フロリダ州を拠点に活動してきました。
結成当初はアイスダンス特有の相手にあわせる動きのほか、ステップやリフトに苦しみましたが、年齢を重ねても豊富な練習量で技術を磨き、厳しい筋力トレーニングも欠かさず行うことで、アイスダンサーとして急成長しました。
結成当初はアイスダンス特有の相手にあわせる動きのほか、ステップやリフトに苦しみましたが、年齢を重ねても豊富な練習量で技術を磨き、厳しい筋力トレーニングも欠かさず行うことで、アイスダンサーとして急成長しました。
村元哉中選手とは

村元哉中選手は兵庫県出身の30歳。
2014年のシーズンに女子シングルからアイスダンスに転向し、2015年にクリス・リードさんとカップルを結成しました。
その年から2017年にかけて全日本選手権3連覇を達成し、翌年のピョンチャンオリンピックでは日本勢の過去最高に並ぶ15位に入りました。
その後、リードさんとのカップルを解消し2020年からは男子シングルで長年活躍していた高橋大輔選手をみずから誘って新たにカップルを結成しました。
2014年のシーズンに女子シングルからアイスダンスに転向し、2015年にクリス・リードさんとカップルを結成しました。
その年から2017年にかけて全日本選手権3連覇を達成し、翌年のピョンチャンオリンピックでは日本勢の過去最高に並ぶ15位に入りました。
その後、リードさんとのカップルを解消し2020年からは男子シングルで長年活躍していた高橋大輔選手をみずから誘って新たにカップルを結成しました。

結成当初からアイスダンス特有の動きに苦しむ高橋選手をサポートし、みずからは華麗なスピンやステップなどアイスダンサーとしての豊富な経験を生かして、海外勢が優勢なアイスダンスで日本のレベルを高めました。
“かなだい”カップルの歩み

“かなだい”の愛称で親しまれたアイスダンスの村元哉中選手と高橋大輔選手は、今シーズンがカップル結成から3シーズン目でした。
2人は2020年、北京オリンピック出場を目標に掲げて新たにカップルを結成し、アメリカのフロリダ州を拠点に活動を続けてきました。
当初は、高橋選手がアイスダンス特有の相手に合わせる動きに苦戦するなど、大会ではスピンやリフトにミスが続きました。
それでも2年目のシーズンは飛躍的に技術が向上して、リズムダンスでは日本の『ソーラン節』をベースとしたプログラムが高く評価されるなど日本勢の過去最高得点をマークするまで成長しました。
2021年の全日本選手権はライバルの小松原美里選手と尊選手のカップルに敗れて2位となり、目標の北京オリンピック出場はなりませんでしたが、2022年1月の四大陸選手権では2位に入るなど国際大会の舞台でも着実に実績を残しました。
3年目のシーズンに向けてはカップルを継続するかどうか悩んだものの、最終的に続行を決断し、厳しいトレーニングを積んできました。
今シーズンのフリーダンスのプログラムには、高橋選手が男子シングル時代にも演じた『オペラ座の怪人』を選び、その世界観を2人で描くことに力を注いできました。
2人は2020年、北京オリンピック出場を目標に掲げて新たにカップルを結成し、アメリカのフロリダ州を拠点に活動を続けてきました。
当初は、高橋選手がアイスダンス特有の相手に合わせる動きに苦戦するなど、大会ではスピンやリフトにミスが続きました。
それでも2年目のシーズンは飛躍的に技術が向上して、リズムダンスでは日本の『ソーラン節』をベースとしたプログラムが高く評価されるなど日本勢の過去最高得点をマークするまで成長しました。
2021年の全日本選手権はライバルの小松原美里選手と尊選手のカップルに敗れて2位となり、目標の北京オリンピック出場はなりませんでしたが、2022年1月の四大陸選手権では2位に入るなど国際大会の舞台でも着実に実績を残しました。
3年目のシーズンに向けてはカップルを継続するかどうか悩んだものの、最終的に続行を決断し、厳しいトレーニングを積んできました。
今シーズンのフリーダンスのプログラムには、高橋選手が男子シングル時代にも演じた『オペラ座の怪人』を選び、その世界観を2人で描くことに力を注いできました。

そして、去年12月の全日本選手権では念願の初優勝を果たして世界選手権の切符をつかみ、ことし3月、さいたま市で行われた大会ではこだわり続けてきた『オペラ座の怪人』のプログラムを華麗にミスなく演じきって世界選手権では日本勢過去最高に並ぶ11位に入りました。
演技の直後、2人はリンク上で涙を流して喜び、「満足の演技ができた」と達成感を語りました。
その後、シーズン最終戦となる先月の世界国別対抗戦に出場し、現役を続けるのか、2人の決断が注目されていました。
演技の直後、2人はリンク上で涙を流して喜び、「満足の演技ができた」と達成感を語りました。
その後、シーズン最終戦となる先月の世界国別対抗戦に出場し、現役を続けるのか、2人の決断が注目されていました。

高橋選手の地元 岡山県で引退惜しむ声
高橋大輔選手が今シーズンかぎりでの現役引退を発表したことについて、地元の岡山県では、引退を惜しむ声や長きにわたる活躍をねぎらう声が聞かれました。
三重県から岡山に帰省中という50代の男性は「シングルで一度現役を退いたあとアイスダンスに転向し、期待していたので引退は残念です。郷土の誇りです」と話していました。
別の50代の男性は「負けん気が強く、よい選手だと思っていました。次のスター選手を岡山県から出せるよう、後進を指導してほしい」と話していました。
岡山市の10代の女性は「高橋選手が出場する試合は『勝ってほしい』という思いで家族で食い入るように見ていました。引退しても頑張ってほしい」と話していました。
東京から岡山に旅行で訪れた50代の女性は「華のある選手で、演技やステップがきれいでした。日本のフィギュアを世界レベルに押し上げた選手だと思うので、感謝を伝えたいです」と話していました。
岡山市に帰省中という40代の女性は「長い間、第一線で活躍を続けられたと思うので、『お疲れさまでした』と伝えたい」と話していました。
三重県から岡山に帰省中という50代の男性は「シングルで一度現役を退いたあとアイスダンスに転向し、期待していたので引退は残念です。郷土の誇りです」と話していました。
別の50代の男性は「負けん気が強く、よい選手だと思っていました。次のスター選手を岡山県から出せるよう、後進を指導してほしい」と話していました。
岡山市の10代の女性は「高橋選手が出場する試合は『勝ってほしい』という思いで家族で食い入るように見ていました。引退しても頑張ってほしい」と話していました。
東京から岡山に旅行で訪れた50代の女性は「華のある選手で、演技やステップがきれいでした。日本のフィギュアを世界レベルに押し上げた選手だと思うので、感謝を伝えたいです」と話していました。
岡山市に帰省中という40代の女性は「長い間、第一線で活躍を続けられたと思うので、『お疲れさまでした』と伝えたい」と話していました。