中国 4月の製造業景況感の指数 4か月ぶりに節目の「50」下回る

中国の4月の製造業の景況感を示す指数は、不動産業や輸出の不振が続いていることなどから、景気判断の節目となる「50」を4か月ぶりに下回り、中国経済がいまだに力強さを欠いていることを示しています。

中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査した今月の製造業PMI=購買担当者景況感指数は、49.2でした。

3月と比べて2.7ポイントの大幅な低下で、4か月ぶりに景気のよしあしを判断する節目となる「50」を下回りました。

これは主要産業である不動産業の不振が続いているほか、海外のインフレの長期化や利上げの影響で輸出向けの受注が減るなど、国内外で需要が減少したためです。

一方、サービス業などの非製造業の今月の景況感指数は56.4と、先月から1.8ポイント低下したものの4か月連続で節目の「50」を上回りました。

厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策の終了を受けて運輸や宿泊などの業種の好調が続いています。

中国国家統計局は、製造業の景況感が節目の水準を下回った背景には、ことし1月から3月にかけて景気回復が速く進んだ反動もあるとしていますが、中国経済はサービス業などでは回復が進んでいるものの製造業は需要不足からいまだに力強さを欠いています。