岸田首相 韓国訪問へ 来月前半も視野にユン大統領と会談で調整

岸田総理大臣は、G7広島サミット前の来月前半も視野に韓国を訪問し、ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領と会談する方向で調整を進めています。先月首脳間で合意した「シャトル外交」再開の一環で、日韓関係の改善の流れを確かなものにしたい考えです。

岸田総理大臣は、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題で韓国側が解決策を示したことから先月、日本でユン・ソンニョル大統領と会談し、日韓関係の正常化を図っていくことで一致し、10年以上途絶えていた首脳間の相互訪問「シャトル外交」の再開で合意しました。

これを踏まえ岸田総理大臣は、29日からのアフリカ訪問から帰国後、G7広島サミット前の来月前半も視野に韓国を訪れ、ユン大統領と会談する方向で調整を進めています。

実現すれば、岸田総理大臣にとっては就任後初めての韓国訪問で、日本の総理大臣としては2018年の当時の安倍総理大臣以来、5年ぶりとなります。

岸田総理大臣としては、ユン大統領の来日からできるだけ間を置かずに「シャトル外交」を再開させ、関係改善の流れを確かなものにしたい考えです。

また、北朝鮮が核・ミサイル開発を活発化させる中、安全保障も含めた連携強化も確認する方針です。

さらに、先の首脳会談で合意した、半導体のサプライチェーン強化をはじめ経済安全保障協力の進捗状況などをめぐっても意見が交わされる見通しです。

岸田首相「具体的な時期 まだ何も決まっていない」

岸田総理大臣は29日昼前、韓国訪問について、「3月にユン大統領に日本を訪問していただいた際の首脳会談で、シャトル外交を再開することで一致しているが具体的な韓国訪問の時期はまだ何も決まっていない」と述べました。