睡眠障害検査が受けられる特殊バス開発 実証実験進める 筑波大

茨城県つくば市にある筑波大学は、病院に行かなくても睡眠障害の検査が受けられる特殊なバスを開発し、数年以内の実用化を目標に実証実験を進めています。

バスは、筑波大学の国際統合睡眠医科学研究機構が自動車メーカーと開発しました。

入眠時の脳波や日中の眠気の状態を分析できる装置を備えていて、車内のベッドで眠りながら1回20分ほどの睡眠中の検査を複数回行うなどして、どのような睡眠障害があるのかを調べます。

動力源には、検査中の眠りを妨げないよう音や振動を軽減できる燃料電池が使われているということです。

検査や健康診断を行うバスをヒントに、近くの病院に検査装置がない人たちのところに出向いて検査できるようにしようと開発しました。

実用化に向けた実証実験が先週、笠間市内の病院で行われ、患者の睡眠中の脳波などが正常に捉えられているかなどを確認していました。

検査を受けた40代の男性は「病院で受ける検査と変わらない感じで特に揺れもなかった。検査できるところが限られているので便利だと思う」と話していました。

開発に携わった筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の神林崇教授は「検査ができる施設がない地域でもバスが自宅近くまで行くことができる。実証実験を重ねて、数年以内に実用化したい」と話していました。