健康保険法などの改正案 参院で審議始まる

後期高齢者医療制度の保険料の上限額を引き上げることを盛り込んだ健康保険法などの改正案は、19日から参議院で審議が始まりました。岸田総理大臣は「すべての世代が能力に応じて社会保障制度を支え合う仕組みの構築は重要だ」と述べ早期成立に理解を求めました。

健康保険法などの改正案は、出産育児一時金の財源を、75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度からも捻出するため、保険料の上限額を段階的に引き上げるためのもので、先週、衆議院を通過し19日から参議院で審議が始まりました。

参議院本会議で、岸田総理大臣は新たな仕組みの導入について「本格的な少子高齢化、人口減少時代を迎える中で、すべての世代が能力に応じて、社会保障制度を支え合う仕組みを構築することは重要だ」と述べ改正案の早期成立に理解を求めました。

改正案が成立すれば、厚生労働省は後期高齢者医療制度の保険料の上限を、いまの66万円から、2024年度には73万円、2025年度には80万円に引き上げる方針で、2年間で加入者全体のおよそ4割の保険料が増える見通しだとしています。