北朝鮮キム総書記 新たな市街地の式典に出席「市民に文明を」

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記は、首都ピョンヤンに完成した新たな市街地の記念式典に出席し「市民に対して、より文明的な生活環境を提供する」と述べ、新型コロナの影響などで悪化した国民生活に配慮する姿勢を強調しました。

17日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、首都ピョンヤン中心部に新たな市街地が完成し、16日夜、記念の式典が開かれたと伝えました。

紙面には、キム・ジョンウン総書記がテープカットを行う様子や、花火が打ち上げられる中、通りを埋め尽くすほどの大勢の市民が集まる様子を写した写真が掲載されています。

去年2月に着工したこの市街地には、合わせて1万世帯が暮らす高層住宅や公共施設などが整備されたということです。

キム総書記は「首都での現代的な住宅の建設は市民に対して、より文明的な生活環境を提供するためのわが国の宿願事業だ」と述べ、ピョンヤンを世界的な都市にする構想を明らかにしたとしています。

北朝鮮では15日が「民族最大の祝日」と位置づけるキム・イルソン(金日成)主席の誕生日で祝賀ムードが演出されていて、経済制裁や新型コロナ対策などで経済が打撃を受けるなか、国民生活に配慮する姿勢を強調した形です。