G7外相会合 初日は中国の一方的な現状変更の試みに反対で一致

G7=主要7か国の外相会合は16日夜、長野県軽井沢町で開幕し、中国による力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対していくことで一致するとともに、台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確認しました。
2日目の17日は、ウクライナ情勢や「グローバル・サウス」と呼ばれる新興国や途上国を念頭にした支援のあり方などをめぐって意見が交わされます。

長野県軽井沢町で16日夜開幕した外相会合では、議長を務める林外務大臣と各国の外相が、夕食をともにしながら2時間余り、中国を含めたインド太平洋地域の情勢をめぐって意見を交わしました。

この中で林大臣は中国について、東シナ海や南シナ海で海洋進出を強める動きや、大手製薬会社の日本人男性らの拘束などを含め、さまざまな課題への懸念を表明し、国際社会の一員として責任ある行動を求めることが重要だと指摘しました。

その上で、G7の結束が極めて重要だとして、力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対することで一致するとともに、台湾海峡の平和と安定の重要性を改めて確認しました。

一方で、林大臣は、中国と意思疎通を継続しながらグローバルな課題への対応では協力し、建設的で安定的な関係の構築を図ることが重要だと強調し、各国の外相も同様の認識を示しました。

また、北朝鮮が前例のない頻度と方法で弾道ミサイルを発射していることに対し、G7として強く非難することで一致しました。

外相会合は、2日目の17日は、ウクライナ情勢をめぐって意見を交わし、結束してロシアへの制裁とウクライナ支援を継続していく方針を改めて確認する見通しです。

また「グローバル・サウス」と呼ばれる新興国や途上国を念頭にした支援のあり方なども議論することにしています。