容疑者 首相到着直後に演説会場に入ったか 首相演説先で爆発物

和歌山市の漁港で選挙の応援演説に訪れていた岸田総理大臣に向かって爆発物が投げ込まれた事件で、逮捕された24歳の容疑者は総理大臣が漁港に到着した直後に演説会場に入ったとみられることが防犯カメラの映像でわかりました。

応援演説の会場となった和歌山市の雑賀崎漁港に岸田総理大臣は、15日午前11時17分ごろ、車で到着しました。

NHKが入手した現場から直線距離で150メートルほど離れた飲食店に設置された3つの防犯カメラの映像には、その時間帯に木村容疑者とみられる人物が会場のほうに向かう姿が写っていました。

この人物は、確保された際の容疑者と同じくグレーのリュックサックを背負い、黒っぽい上着を着てマスクをつけ、傘を持っています。

1つ目のカメラには、総理大臣が乗った車など6台の車列が店の前を通過するタイミングで、この人物が店のすぐ横の小道から車列が走る通りに向かって歩いて出てくる様子が写っています。
2つ目のカメラには、この人物が店の前を通り過ぎる車列を横目に見ながら歩いている様子が写っていました。

そして、3つ目のカメラには、車列とともに現場の方向に向かって歩いていく様子が見られます。
また、演説会場で撮影された別の映像には、総理大臣が到着したおよそ1分後、海産物を試食している間に、容疑者と似た人物が会場に入ってくる様子が写っています。
防犯カメラなどの映像からは、容疑者が岸田総理大臣の到着後に聴衆の中に入り込んでまもなく事件を起こした疑いがあることがわかります。