北朝鮮 キム総書記「攻撃作戦計画」を確認 米韓へ対決姿勢強化
北朝鮮は、朝鮮労働党中央軍事委員会の拡大会議を10日開き、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が、戦争抑止力をより実用的かつ攻勢的に拡大し、効果的に運用する必要性を強調したうえで「攻撃作戦計画」を確認したと、11日発表しました。キム総書記は党のトップに就任してから11日で11年となり、アメリカや韓国への対決姿勢を一段と強めています。
11日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、党中央軍事委員会の拡大会議が10日開かれ、厳しさを増す朝鮮半島情勢を踏まえて、国の防衛力と戦争への備えを完全なものにするうえで、重要な軍事的問題を討議したと伝えました。
出席したキム・ジョンウン総書記は戦争抑止力を、より実用的かつ攻勢的に拡大し、効果的に運用する必要性を強調したうえで、前線での「攻撃作戦計画」を確認したとしています。
公開された写真には、キム総書記が軍の幹部らを前に、朝鮮半島とみられる地図を指さしながら話をする姿などが写っています。
これについて韓国の通信社「連合ニュース」は、キム総書記が指さしているのは、韓国中部のピョンテク(平沢)にある在韓アメリカ軍の基地周辺だとみられると伝えています。
キム総書記は、国家や軍を指導する党のトップに就任してから11日で11年となり、合同軍事演習や共同訓練を通じて抑止力の強化を図っているアメリカや韓国への対決姿勢を一段と強めています。
官房長官 “引き続き 情報収集や警戒監視に全力”
松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「政府としては、北朝鮮が今後、各種ミサイルの発射や核実験の実施を含め、さらなる挑発行為に出る可能性はあると考えている。引き続き、アメリカや韓国などとも緊密に連携しながら、必要な情報の収集、分析や警戒監視に全力を挙げ、わが国の平和と安全の確保に万全を期していく」と述べました。
日米韓防衛当局の高官が今月14日に会談へ
北朝鮮による核・ミサイル開発への対応を協議するため、日本、アメリカ、韓国の防衛当局の高官が4月14日にアメリカの国防総省で会談することになりました。
防衛省の発表によりますと、日米韓3か国の防衛当局の高官による実務者協議は4月14日にアメリカの国防総省で行われ、防衛省の増田防衛政策局長、アメリカ国防総省でインド太平洋地域を担当するラトナー国防次官補、韓国国防部のホ国防政策室長が出席する予定だということです。
会談では北朝鮮による核・ミサイルの脅威を含めた地域情勢や、日米韓3か国による防衛協力について意見を交わすことにしています。
防衛省の発表によりますと、日米韓3か国の防衛当局の高官による実務者協議は4月14日にアメリカの国防総省で行われ、防衛省の増田防衛政策局長、アメリカ国防総省でインド太平洋地域を担当するラトナー国防次官補、韓国国防部のホ国防政策室長が出席する予定だということです。
会談では北朝鮮による核・ミサイルの脅威を含めた地域情勢や、日米韓3か国による防衛協力について意見を交わすことにしています。