林道を散歩中の女性が猟犬4頭に襲われ大けが 三重 度会町

9日、三重県度会町の林道で散歩中の女性が猟犬4頭に襲われ耳をかみちぎられるなどの大けがをしました。飼い主の男性は地元の猟友会のメンバーで、町から依頼されて猟犬を使ってイノシシの駆除に当たっていたということで、警察は安全管理に問題がなかったかなど当時の状況を詳しく調べています。

9日午前11時20分ごろ、三重県度会町火打石の林道で、近くに住む60歳の会社員の女性が1人で散歩をしていたところ、猟犬4頭に襲われました。

警察によりますと、女性は耳をかみちぎられるなどの大けがをして病院に搬送されましたが、命に別状はないということです。

女性を襲った猟犬4頭はいずれも中型の雑種で、地元の猟友会のメンバーの67歳の飼い主の男性が別の1頭を合わせた5頭でイノシシの駆除にあたっていました。

猟犬の鳴き声が聞こえたため男性が駆けつけたところ、けがをした女性を見つけ、車で携帯電話の電波が届く場所まで移動し、通報したということです。

町によりますと、町内ではイノシシなどが農作物を食い荒らす被害が出ていたため、猟友会に駆除を依頼し、男性にも許可を出していたということです。また、町内ではふだん害獣の駆除が行われる際に、住民に対し特に周知はしていないということです。

男性は現場となった林道付近の山に、これまで何度も駆除のために訪れていたということで、NHKの取材に対し「なぜ犬たちが女性をかんだのかはわかりませんが、女性には申し訳ないです。けがからの回復を祈っています」と話していました。

警察は、飼い主の男性に話を聞くなどして、安全管理に問題がなかったかなど当時の状況を詳しく調べています。

三重県猟友会によりますと、県内ではおととしにも、鳥羽市で狩猟中の猟犬が旅館の敷地内に入り、観光客にけがをさせる事故が発生したということで、猟友会は「ハンターに猟犬の管理の徹底を呼びかけ、再発防止に努めたい」とコメントしています。