奈良県知事選挙 山下真氏 初当選 維新公認知事は大阪以外で初

現職と新人、あわせて6人の争いとなった奈良県知事選挙は、日本維新の会の新人、山下真氏が初めての当選を果たしました。大阪府以外で初めて維新の公認知事が誕生しました。

奈良県知事選挙の開票結果です。

山下真、維新・新。当選。26万6404票。

平木省、無所属・新。19万6729票。

荒井正吾、無所属・現。9万7033票。

尾口五三、無所属・新。1万9861票。

西口伸子、無所属・新。1万3034票。

羽多野貴至、無所属・新。6806票。

日本維新の会の新人の山下氏が自民党県連が推薦し、立憲民主党県連が支持した元総務官僚の平木氏や、現職の荒井氏らを抑え初めての当選を果たしました。

大阪府以外で維新公認の知事が誕生するのは初めてです。

山下氏は山梨県出身の54歳。朝日新聞社の記者を経て弁護士となり、平成18年から9年間、奈良県生駒市の市長を務めました。

選挙戦で山下氏は、民間の発想をとりいれて県政を改革し、予算のむだづかいをなくすとともに所得制限のない高校の授業料の無償化など教育・子育ての支援に取り組むと訴えました。

その結果、日本維新の会の支持層のほか無党派層や立憲民主党などからも幅広く支持を集め、初めての当選を果たしました。

山下氏は「本当に奈良県がすばらしい県になったと後世の人から評価されるよう全身全霊を尽くして知事として私の生涯を全うしたい」と述べました。

投票率は、54.82%で、前回、4年前の選挙と比べて6ポイント余り高く、昭和54年以降に行われた13回の奈良県知事選挙の中では3番目の高さとなりました。

維新 馬場代表「改革が全国的に広がりつつある」

日本維新の会の馬場代表は、9日午後8時すぎから大阪市で記者会見しました。

この中で、奈良県知事選挙で、日本維新の会の新人、山下真氏の当選が確実になり、大阪府以外で初めて維新公認の知事が誕生することについて「大阪でやってきた『身を切る改革』をはじめとする改革が、全国的に広がりつつある。大阪での改革を見てもらった奈良の皆さんから『奈良も大阪のようになればいい』という期待をいただいたと思う」と述べました。

自民 森山選対委員長「奈良県民の厳粛な選択」

自民党の森山選挙対策委員長は、午後8時半すぎに党本部で記者団に対し、奈良県知事選挙について「保守分裂となり、何とかいい調整ができないかと微力を尽くしたが、結果としてそれがなされなかった。奈良県民の厳粛な選択なので真摯(しんし)に受け止め、県連と党本部がしっかり協議を続けないといけない」と述べました。

自民 高市経済安保相 ツイッターに投稿

自民党奈良県連の会長を務める、高市経済安全保障担当大臣は、午後9時前、奈良県知事選挙について、ツイッターに投稿しました。

この中で、高市氏は、自民党県連が推薦した平木省氏の落選が確実になったことを受けて「平木省さんは、厳しい情勢が伝えられる中でも、最後まで明るく、正々堂々と立派に闘い抜かれた」などとしています。