ウクライナ 大規模反転攻勢の構え ロシア支配の都市では爆発

ロシアの侵攻を受けるウクライナは近く大規模な反転攻勢に乗り出す構えを示していて、ゼレンスキー大統領は9年前にロシアに併合された南部クリミアも奪還する姿勢を改めて強調しました。

ロシアが支配する南部の都市では爆発の情報も伝えられ、ロシア側は警戒を強めているとみられます。

ウクライナ南部では6日、ロシアが軍事侵攻により占拠したザポリージャ州の主要都市メリトポリの飛行場などで爆発が起きたと現地のメディアが伝えました。

また、9年前にロシアが一方的に併合したクリミアでも8日朝、爆発があったと伝えられ、ロシア側はいずれもウクライナ側からの攻撃によるものだと主張しています。

ウクライナ軍の参謀本部は8日、ロシアが南部のザポリージャ州とヘルソン州で大規模なざんごうを築くなど防衛線を強化し、現地の住民を他の地域に移動させる準備を進めていると指摘しました。

ウクライナ軍が近く大規模な反転攻勢に乗り出す構えを示す中、ロシア側は警戒を強めているとみられます。

こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は7日に「残念ながらクリミアはロシアに支配されているが、悪は打ち負かせると確信している。クリミアの解放は、ウクライナだけでなく全世界にとっても他に替えられるものではない」と述べ、クリミアも奪還する決意を改めて示しました。

一方、ウクライナ東部ではドネツク州のウクライナ側の拠点バフムトの掌握をねらうロシア側が勢いを取り戻しているという見方がでていて、激しい戦いが続いています。