この中では、8歳の時に爆心地から2.4キロの地点で被爆し、核兵器の恐ろしさを訴える活動を続けてきた小倉桂子さん(85)が、「原爆投下後は家族を探そうにも難しく、遺体を見つけられただけでもよかったと言われた。傷がない人も原爆投下後に次々と亡くなり、何が起こっているのかわからなかった」などと英語で証言し、参加者たちは真剣に聞き入っていました。
ドイツからの参加者で、地元議員の政策顧問として働いているリサ・マスティオさん(26)は「被爆者の話を直接聞くのはとても貴重な経験でした。『アメリカを敵として見るのではなく、対話できる関係性を築かなくてはいけない』ということばが印象的でした。これからの議論にいかせると思います」と話していました。
小倉さんは「皆さん生き生きとして、次に何をすべきか考えていると思いました。自分たちがリーダーを変えるという意気込みがうれしかったです。平和のすそ野を広げていってほしいです」と話していました。
G7広島サミット前に 「Y7サミット」参加者 被爆者の証言聞く
G7広島サミットを前に、各国のユース世代で地球規模の課題について議論する「Y7サミット」に参加する若者たちが8日、広島を訪れて被爆者の証言を聞き、被爆の実相を学びました。
5月のG7広島サミットにあわせ、参加国などの30代以下の若い世代が平和や気候変動など地球規模の課題を議論し、各国の首脳に提言を行うユースのサミット「Y7サミット」が9日から東京で開かれます。
これに参加する国内外の若者42人が8日、広島市の原爆資料館を訪れ、被爆者から話を聞きました。
