ウクライナ 東部の激戦地バフムト 攻防が一層激化か

ウクライナへの侵攻を続けるロシア軍について、イギリス国防省は、東部の激戦地バフムトで勢いを取り戻しているとする分析を示しました。
一方で、ウクライナ軍は厳しい状況ながら持ちこたえているという認識を示し、攻防が一層激しさを増すことも予想されます。

ロシア軍は、東部ドネツク州でウクライナ側の拠点の1つ、バフムトの掌握をねらい、攻撃を続けています。

戦況について、イギリス国防省は7日、「ロシア軍は、ここ数日の戦闘で勢いを取り戻している。街の中心部まで到達し、西側にあるウクライナの主要な供給路が深刻な脅威にさらされている可能性がある」との分析を示しました。

これについて、ウクライナ軍の東部方面部隊の報道官は、ロイター通信に「状況は厳しくなっている」と認めながら、「敵は深刻な被害を受けており、戦略的な成功には至っていない」として、持ちこたえているという認識を示し、攻防が一層激しさを増すことも予想されます。

これに関連して、ウクライナのゼレンスキー大統領は5日、記者会見でバフムトの戦況について、「包囲されて兵士を失う危険がある場合は、司令官が相応の正しい決断を下すことになる」と述べ、戦況がさらに厳しくなれば撤退する可能性を示唆したとも受け止められています。

一方、ウクライナ国防省の情報総局は6日、SNSに「多くの興味深いことを準備している。昼夜を問わず敵を一掃するので覚悟せよ」などと投稿し、大規模な反転攻勢に向けた準備を進めているものとみられます。