バイデン政権 “アフガン撤退の混乱 トランプ政権が原因”

アメリカのバイデン政権はおととしの軍のアフガニスタン撤退に関する報告書を公表し、大きな混乱が起きたのは、前のトランプ政権が大幅に駐留アメリカ軍の数を減らしたことなどが原因だと指摘しました。

これに対して野党・共和党は「バイデン大統領による撤退の判断が拙速だったからだ」などと反発しています。

アフガニスタンではおととし、バイデン政権が駐留アメリカ軍を撤退させた際、首都カブールに国外脱出を試みる市民が殺到するなど、大きな混乱が起きました。

ホワイトハウスは6日、報告書を公表し、前のトランプ大統領が軍の撤退を決め、イスラム主義勢力タリバンと和平合意を結び、大幅にアメリカ軍の数を減らした結果、タリバンが過去20年でもっとも勢力範囲を広げる結果を招いたとしています。

そのうえで「バイデン大統領がどのように軍を撤退するかの選択肢が、著しく制約されていた」として混乱は、前の政権に原因があると指摘しました。

さらに、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は記者会見で「すべてが完璧だったとは言えないが、多くのことはうまくいった」と撤退を正当化しました。

これに対し記者からは、混乱があったにもかかわらず撤退がうまくいったとなぜ言えるのかといった質問が相次いだほか、野党・共和党は「バイデン大統領による撤退の判断が拙速だったからだ」などと反発しています。