パイプラインのガス漏れ 捜査難航 スウェーデン当局

ロシアとドイツを結ぶ天然ガスのパイプラインで去年起きた大規模なガス漏れについて、スウェーデンの当局は、捜査が難航しているとしたうえで「犯人を特定するのは難しいかもしれない」という見方を示しました。

バルト海を経由してロシアとドイツを結ぶガスパイプライン「ノルドストリーム」では去年9月、大規模なガス漏れが起きました。

自国の排他的経済水域で2か所のガス漏れが確認されたスウェーデンの検察当局などは、現場近くから爆発物の一部が見つかったとして、何者かによる破壊工作と断定し捜査しています。

検察当局は6日、声明を発表し、現場が水深80メートルの海底であることなどから、捜査は難航しているとしました。

そのうえで「われわれの望みは、罪を犯した者を特定することだが、こうした条件のもとでは難しいかもしれない」という見方を示しました。

ノルドストリームのガス漏れをめぐっては、アメリカのメディアが先月、親ウクライナ派勢力による攻撃が原因だったことを示す情報があると伝える一方、ウクライナ政府は関与を否定しています。

スウェーデンのほか、ドイツの検察当局が、爆発物を現場まで運んだ疑いのある船を捜索し、押収物を分析していると明らかにするなど、真相の究明に向けて関係各国による捜査が続いています。