“旧統一教会創始者の訪日 自民幹部が働きかけ” 韓国外交文書

韓国外務省が6日に公開した過去の外交文書で、およそ30年前に旧統一教会の創始者が日本を訪れた際に、当初は日本政府が入国を許可しない方針だったものの、当時の自民党幹部が働きかけを行い、最終的に入国が認められたなどとする経緯が明らかにされました。

韓国外務省は、作成から30年が経過した外交文書を原則公開しています。

6日に公開された文書には、1992年に、旧統一教会の創始者、ムン・ソンミョン(文鮮明)氏が日本を訪れた際の、駐日大使から外相への公電の内容が含まれています。

アメリカで服役したことがあるムン氏は、出入国管理法によって本来は日本への入国が許可されない人物でした。

文書によりますと、韓国側が日本の外務省にムン氏の入国の経緯を非公式に尋ねたところ、当初は法務省が入国を許可しない方針だったものの、当時自民党の副総裁だった金丸信氏がムン氏を保証するとしたことで、最終的に入国が認められたとしています。

ムン氏は日本滞在中、金丸氏と会談するなどしていて、今回、入国をめぐる金丸氏の働きかけが文書で明らかになった形です。

官房長官「当時の法相の判断として適切なものだった」

松野官房長官は、午後の記者会見で「ムン・ソンミョン氏については法務大臣の裁量的な処分である上陸特別許可を受けて上陸が認められたものと承知しており、当時の法務大臣の判断として適切なものだったと聞いている」と述べました。