「YMO第4の男」松武秀樹さん 坂本龍一さんについて語る
先月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さんのアルバム制作などに関わり、「YMO第4の男」とも呼ばれているシンセサイザープログラマーの松武秀樹さんが4日、NHKの取材に応じ、坂本さんの楽曲作りや功績について語りました。
松武秀樹さんは、坂本さんのソロデビューアルバム『千のナイフ』の制作に関わったほか、坂本さんがメンバーだった音楽グループ「イエロー・マジック・オーケストラ」=「YMO」の世界ツアーに帯同するなどして「YMO第4の男」とも呼ばれています。
松武さんは、坂本さんの楽曲作りについて「坂本さんがデモテープを作ってきたということは聞いたことがなく、本人の頭の中に完成形はあるが、実際に音色を作りながらその場で決めていったと思う。さまざまなジャンルの音楽をやっていたが、音を楽しむには私はこう表現するということが頭の中で整理されていた」と語りました。
また、坂本さんが、当時から最新の技術を取り入れ、作品作りを行っていたことについて「『千のナイフ』の制作時に『UFOが飛び上がって旋回するような音を作ってほしい』などと頼まれ、坂本さんが譜面ではなく、絵を描いてイメージを共有し、何時間もかけて実験的な録音を行った。坂本さんは機械と人間がいかに共存共栄して、これまでにない作品を作れるかを常に考えていた」と振り返りました。

そして「坂本さんがやってきたことは私たちの宝で、誰も考えつかない録音方法や演奏を目の当たりにしながら勉強させてもらった。これからも作品を分析して学んでいきたい。ゆっくり休んでください」と惜しみました。