アジア太平洋地域の経済成長率 プラス4.8% アジア開発銀行

アジア開発銀行は、ことしのアジア太平洋地域の経済成長率がプラス4.8%と、去年を上回るという見通しを示しました。中国の「ゼロコロナ」政策の終了が、地域全体に好影響を与えるためなどとしています。

発表によりますと、日本など一部の先進国を除くアジア太平洋地域のことしの経済成長率はプラス4.8%と、プラス4.2%だった去年を上回り成長が加速する見通しです。

国別では、中国の成長率はプラス5.0%としました。

「ゼロコロナ」政策が終了し、経済活動が正常化しているためで、去年のプラス3.0%と比べて回復が進むとしています。

また、
▽インドはプラス6.4%
▽インドネシアはプラス4.8%
▽タイはプラス3.3%など、
アジアの多くの国で堅調な成長を予測していて、中国の回復が地域全体の貿易や観光に好影響を与えるためなどとしています。

一方、経済危機に陥っているスリランカは、2年連続のマイナス成長になるとしています。

アジア開発銀行は先行きのリスクとして、各国の債務の増加や金利の引き上げによって金融市場が不安定になることや、ウクライナ情勢を背景に原材料価格が再び高騰して世界的なインフレが長引くことなどを挙げています。