韓国 福島県産などの水産物輸入禁止措置 解除考えず

韓国のハン・ドクス(韓悳洙)首相は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けた福島県など8県の水産物の輸入禁止措置について、現時点で措置の解除は考えていないと説明しました。

韓国は、福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島県など8県の水産物の輸入を現在も禁止しています。

これについて、韓国のハン・ドクス首相は、3日開かれた国会での質疑で「国民の安全が最優先だ。現在、水産物を輸入するという私たちの考えはない」と述べ、現時点で措置の解除は考えていないと説明しました。

そのうえで、福島第一原発の処理水を海に放出する日本の計画について「IAEA=国際原子力機関の対応に韓国の機関も参加している。それとは別に、韓国政府も必要であれば、独自に検査ができるよう日本側と協議している」と述べました。

一方、韓国が「トクト(独島)」と呼んで領有権を主張する島根県の竹島をめぐり、ハン首相は、先月行われた日韓首脳会談ではこの問題は議論していないと強調したうえで「『トクト』は私たちが実効支配しており、国際法上も歴史的にも私たちの領土だ」と、これまでの立場を繰り返しました。