タイ 総選挙が本格スタート 野党優位で政権交代となるか注目

タイで来月行われる総選挙の立候補の届け出が3日から始まり、本格的な選挙戦がスタートしました。最新の世論調査では、9年前の軍事クーデターで政権を追われたタクシン元首相派の野党が優位に立っていて、政権交代となるかが注目されています。

タイでは4年ぶりの議会下院の選挙が来月14日に行われるのを前に、3日から立候補の届け出が始まりました。

今回の選挙では、2014年に陸軍司令官として軍事クーデターを率いたプラユット首相が、与党「国民国家の力党」内で求心力が低下したため新党に参加し、与党側は分裂する形となっています。

これに対し、クーデターで政権を追われたタクシン元首相派の最大野党「タイ貢献党」は、タクシン氏の次女のペートンタン氏が中心となり、支持の拡大を図ってきました。

バンコク市内の届け出会場では、プラユット首相など各党の指導者や多くの支持者が集まる中、候補者が立候補の届け出を行いました。

最新の世論調査では、タイ貢献党が与党など各政党を引き離して優位に立っていて、クーデターの後続いてきた軍に近い政権の交代につながるかが注目されています。

タイ貢献党のペートンタン氏は記者団に対し「全力を尽くして選挙戦を戦い、有権者の支持を得たい。圧勝という目標を掲げたい」と述べて政権の奪還を目指す考えを強調しました。