ヨーロッパ各国から主力戦車 相次ぎ到着 ロシアは反発

ウクライナにヨーロッパ各国から主力戦車が相次いで到着するなか、ロシア側は欧米側が戦闘への関与を強めているとして反発しています。

ロシア軍の侵攻に対抗するため欧米側はウクライナへの軍事支援を加速していて、27日にはドイツやイギリスの主力戦車がウクライナに到着したほか、ポルトガル国防省も「レオパルト2」3両がウクライナに引き渡されたと明らかにしました。

これに対し、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「紛争への関与を直接的、間接的に強めている」と述べ、戦車の供与に踏み切ったドイツなどに対し、反発しています。

こうしたなか、ウクライナ各地を相次いで視察しているゼレンスキー大統領は、北東部スムイ州を訪問しました。

ロシアとの国境に近いスムイ州の街は、ロシア軍の侵攻を受けた後、ウクライナ側が1年前に奪還した地域で、ゼレンスキー大統領は「われわれの国のために戦ったすべての人々に敬意を表したい。どんな独裁者であっても、ウクライナのロシアとの国境は力で消し去ることはできない」と述べ、兵士たちを激励しました。

一方、ロシアのショイグ国防相は、ロシア中部の2つの州の兵器工場を訪れ、弾薬などを製造する様子を視察しました。

ショイグ国防相は「特定の弾薬の製造を年末までに7倍から8倍にまで増やす」と述べたうえで、兵器の増産に取り組むよう指示したということで、欧米の支援に対抗し、軍事侵攻を続ける姿勢を鮮明にしています。