北海道沖太平洋サケ・マス漁 ロシアとの交渉妥結 解禁日出漁へ

北海道沖の太平洋でのサケ・マス漁をめぐる日本とロシアの漁業交渉が、24日に妥結し、ことしは例年どおり解禁日の4月10日に出漁できる見通しとなりました。

日本の排他的経済水域のうち、北海道の南の沖合の太平洋で行われるサケ・マス漁は、ロシアの川で生まれた魚が多いため、毎年、日本とロシアの政府間交渉で漁獲量などの操業条件を決めています。

ことしの操業条件を決める交渉は3月20日からウェブ会議形式で行われ、24日に妥結しました。

水産庁によりますと、カラフトマスやベニザケ、ギンザケなどの漁獲量は合わせて2050トン、漁業協力費としてロシア側に支払う金額は2億円から3億円余りとなり、いずれも去年と同じ条件となりました。

去年はロシアによるウクライナ侵攻の影響で交渉妥結が4月下旬にずれこみ、サケ・マス漁の開始も例年より3週間余り遅くなりましたが、ことしは例年どおりの時期に妥結したことで、解禁日の4月10日に出漁できる見通しとなりました。

北海道水産林務部は「道東地域の経済に貢献してきたサケ・マス漁が継続できるよう要望してきたので、例年どおりの出漁がかなうこととなり、深く感謝している」という談話を出しました。

また、根室市の石垣雅敏市長は「サケ・マス漁は市の経済にとって重要な役割を担う漁業で、例年と同様の解禁日が確保されたことに感謝している」とコメントしています。