今年の桜はこれまでと違う…大阪で見た花見の変化

3月24日、神戸で桜が開花し、これで関西各地で桜が開花しました。
京都では統計を取り始めてから最も早く満開に。
気になる今年の花見ですが、去年までと違う様子を見せています。

大阪城公園では4年ぶり花見

大阪のサクラが開花したのは3月19日。
おととしと並んで観測史上、最も早い開花となりました。
開花の目安としている標準木がある大阪城公園は桜の名所です。

広さおよそ105ヘクタールの敷地に、ソメイヨシノなどおよそ3000本のサクラが植わっています。
公園内にある西の丸庭園では、ことし4年ぶりにシートを広げた飲食を伴う花見が解禁となり、花見客でにぎわっています。

「むちゃくちゃきれいです。まだ満開じゃないんですけど、来られてよかったなと思います」

「孫らと一緒に来られるいうのが一番楽しいですね。座ってできる花見はもう4~5年もっと前くらいかね、久しぶりですわ」

「皆さんマスクも外されてて、前の日常にちょっと近づいたかなと思います」

一番の見頃を迎える来週にかけて訪れる人の数はさらに増える見込みだといいます。
24日はBBQ会場もオープンし、5月中旬まで、事前予約をすれば手ぶらでもBBQをすることができます。

大阪城パークセンター 湊晴喜さん
「ソメイヨシノはこれから満開を迎えますが、すでに西の丸庭園のしだれさくらも満開を迎えておりますし、しばらくは桜で楽しんでいただけると思います」

西の丸庭園では24日から、4年ぶりの桜のライトアップが始まっていて4月9日まで行われる予定です。

水上バスは予約増加

川から花見を楽しみたい。
今、予約が増えているのが、大阪市内の桜の名所をめぐる水上バスです。

25日から始まる花見のための特別コースでは、川の両岸に植えられたソメイヨシノなどおよそ4800本の桜を楽しむことができます。
水上バスを運航する会社では予約の対応に追われており、4月10日までの花見期間中の乗客は去年の2倍以上を見込んでいるといいます。
また、新型コロナの行動制限の緩和に伴い、これまで通常の5割から8割としていた席数の制限を解除し、お客さんのマスクの着用は個人の判断にしたそうです。

「桜を直接見ることができてよかったです。マスクもなしで」

大阪水上バス株式会社 企画宣伝部 岸田俊徳さん
「予約は1700件くらい入っています。毎日のように朝からずっと電話をいただいていますので、コロナ前と比べてことしは80%くらい戻ってくるかなという見込みです。遊覧しながら桜を楽しんでもらえたら、昔の観光の雰囲気が戻ってくるのかなと感じています」

ホテルの部屋からじゃなく…

コロナ禍で花見ができなかった期間は、自宅や個室などで花見を楽しむ動きもありました。

大阪城公園脇にあるホテルも、ホテルの部屋で楽しむことができるプランなどを打ち出してきました。
しかし今年は、公園での花見を意識して一般向けの「花見弁当」の販売に力を入れています。

1個6000円の高価格帯にもかかわらず予約が入っていて、自宅での飲食を想定していた去年と比べると予約はおよそ1.5倍に増えているいうことです。
ホテルニューオータニ大阪 濱川未来さん
「ようやく解禁された新しい季節を楽しむといったような反応が見受けられるかなと思います。桜の季節もまさにこれからというようなシーズンになりますのでこの機会に皆さん大阪城公園でいろいろな場面でお花見を楽しんでいただきたいと思います」

関西各地の開花状況は…

こちら、関西2府4県のことしの開花日をまとめました。
京都と滋賀では平年より9日早く、大阪と奈良では8日早いなど、すべての府県で平年より早く桜が開花したことになります。

いつもより早い今年の桜。
新しい季節をつげる光景が各地で戻ってきています。