スロバキア “4機のミグ29戦闘機をウクライナへ引き渡した”

ウクライナのゼレンスキー大統領は東部の激戦地に続き、南部ヘルソン州も視察に訪れ、徹底抗戦する姿勢を強調しています。また、隣国スロバキアがウクライナへ戦闘機を引き渡したと明らかにし、今後、ウクライナ側の反転攻勢につながるか注目されます。

ウクライナ大統領府は23日、ゼレンスキー大統領が南部ヘルソン州を訪問し、ロシア側から奪還した地域で攻撃を受けていた電力施設の復旧状況などを視察したと発表しました。

ゼレンスキー大統領は22日には東部ドネツク州の激戦地、バフムトを訪れたことを明らかにするなど各地を相次いで視察し、ロシアの軍事侵攻に徹底抗戦する姿勢を強調しています。

こうしたなか、スロバキアのナジ国防相は、23日、ウクライナへ4機の旧ソビエト製のミグ29戦闘機を引き渡したと明らかにしました。

ミグ29を巡っては、今月、隣国のポーランドとスロバキアがウクライナに供与する方針を相次いで表明し、欧米メディアは、NATO=北大西洋条約機構の加盟国として戦闘機の供与は初めてとなると伝えていました。

スロバキアが供与するミグ29は13機で残りの9機も今後引き渡すということで、ウクライナ側の反転攻勢につながるか注目されます。

一方、ウクライナへの戦闘機の供与を巡っては、ロシア大統領府は、「紛争への直接的な関与のレベルを上げる、新たな事例となる」と反発しています。

また、ロシアの安全保障会議のメドベージェフ副議長が23日軍需産業の関係者を集めた会議を開きました。

このなかで、第2次世界大戦中に当時のソビエトの指導者スターリンが軍需工場に対して兵器の製造が遅れた場合は処罰すると警告したということばを紹介し、兵器の製造を速やかに進めるよう強く促しました。