WBC 日本代表 帰国会見 すべて伝えます【一問一答 全文】

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで3大会ぶりの優勝を果たした日本代表の選手たちが23日、帰国し記者会見に臨みました。

栗山監督やコーチ陣、選手たちの会見の一問一答を【全文】お伝えします。

17:30ごろ 栗山監督や選手たちが会見場へ

会場には第1回大会(2006年)、第2回大会(2009年)とともに今大会のあわせて3つの優勝トロフィーが展示されました。なお大リーグに所属する大谷翔平選手、ダルビッシュ有投手、吉田正尚選手、それにラーズ・ヌートバー選手の4人は、すでに日本代表を離れ、各チームのキャンプ地に移動しています。

栗山監督「すばらしいチームだった」

Q.空港にはたくさんのファンが詰めかけました。

A.まずは日本でたくさんの人が応援してくださったんだなと空港に着いたときに感じました。選手たちががんばって勝ちきってくれたのは多くの日本の皆さんの思いが力になったと思います。本当に感謝でいっぱいです。
Q.それぞれの役割をまっとうして優勝。選手たちにどんなことばを送りたい?

A.野球の、特に国際試合になると、どっちに転んでもいい展開、それを越えると大きく開くこともあると思いますけど、難しい試合の中で選手たちが、自分の役割をその場その場でしっかりやりきってくれて勝ちきったという、すばらしい試合だったし、すばらしいチームだったなと、僕からはありがとうということばしかないが、野球ファン全員の思いも込めてありがとうと言いたいです。

Q.ファンヘメッセージを。

A.日本中が盛り上がってる感じは、われわれにも伝わってきました。野球のおもしろさ、すごさ、怖さを選手たちが見せてくれました。それをやりやすい環境を日本中で作ってくれたファンの皆様にお礼を言いたいし、これからも、ぜひ野球のことをよろしくお願いします。本当にありがとうございました。

Q.今大会で印象に残ったことは?

白井ヘッドコーチ「準決勝の村上 サヨナラ打」

この大会で一番印象に残ったシーンは準決勝で村上選手がサヨナラヒットを打った場面です。一塁代走の周東選手がホームに戻ったわけですけど、三塁コーチャーの私としては、ここは回すか、止めるか、非常に難しい場面だったが、選手全員がベンチで30人のランナーコーチがいましたので、何も臆することなく回すことができた。そしてサヨナラ勝ちできたというのが一番印象に残っています。

吉村コーチ「決勝 大谷投げるの知らなかった」

最後の決勝戦で大谷くんがDHとしてベンチでずっとバッティングのことを考えてたのに、私、最後投げるの全く知らなかったものですから、途中であれっ、いなくなったなとなと思ったときにブルペンに行っているという話を聞いて。何とか最後、いい形で彼がマウンドに上がれたら最高だと思っていました。

吉井コーチ「投手陣メンバー決定で優勝を確信」

エピソードは、たくさんありすぎてどれと言えないが、この大会ピッチャーのメンバーを決めたときに優勝を確信していました。そのとおり、みんなが力を出してくれたので本当にすばらしい選手たちだなと思っています。

城石コーチ「ムネのスイッチの入った顔 一生忘れられない」

一生忘れられない表情がありました。ムネ(=村上宗隆選手)がサヨナラを打つ打席の前に栗山監督のことばを僕がムネに伝えに行ったんですけど、その時、最初ムネの顔見たとき、何しにきたみたいな顔してて、バントか代打かみたいな顔されたんですけど、監督のことばを伝えて「思い切っていってこい」といったときにムネのスイッチの入った顔は一生忘れられません。

清水コーチ「たっちゃん(=ヌートバー)に感謝」

2点です。東京プールで岡本が走ってアウトになったんですけど、あれ、僕が横から大嘘をついてしまいまして、エンドランだということを言いました。本当に申し訳なかったです。それともう1つは「たっちゃん」ですね。あそこまでチームに溶け込むと思ってなくて、実際はすごく不安だったですけど、彼が引っ張ってくれて、こういう形になったこと、感謝しています。

厚澤コーチ「会長(=宇田川)に感謝」

自分自身ブルペンを担当させていただいて、毎イニング、毎イニング、エピソードみたいなイニングばっかりで若いピッチャーがどんどん準決勝以降、メジャーリーガーに向かっていく姿は本当に頼もしいかぎりでありました。ただ自分的には1つ心残りは、準決勝、決勝と宇田川ジャパンの宇田川をマウンドに上げることできなかったということ。会長(=宇田川)がマウンドで飛躍することをお披露目できなかったのが、ちょっと残念だったんですけど、ただ今回ブルペンを一番バックアップに回ってくれたのが会長の宇田川自身で、だいぶゲームではないところで影で支えてもらったところがあるので、本当に彼には感謝したいと思います。

村田コーチ「捕手3人 役割全うしてくれた」

今回、キャッチャー3人で、当初から3人みんなで、3人の力で優勝するよ、という話をして臨んだんですが、ポジションが1つしかありませんから、なかなかみんなにたくさんの機会を与えられない中、準決勝、まさに3人すべての選手が出て、勝ちきって役割をまっとうしてくれたのが私の中では一番印象に残っていますし、それぞれ選手がベンチにいても、常にいつでもいける表情をしていたところが、すごく心強いと思いながら見て、それが準決勝で実際起こって勝ちきったことが最後のすばらしい決勝につながったと思います。

近藤健介「自分の成長につながった」

こうやって世界の選手を肌で感じる機会がなかなかない中で、こういう大会に出させてもらって、いろいろな選手を見る中で、自分の成長につながったし、そんな大会でこのチームジャパンで優勝できたことを本当にうれしく思っています。

大城卓三「(優勝し)みんなでマウンドに集まったこと」

最後のバッターを三振にとって、みんなでマウンドに集まったことが、とても印象に残っています。

牧原大成「守備について優勝を迎えられたこと」

すごい選手がいる中で、スタートから試合に出ることはなかったが、最後の優勝する瞬間に守備について優勝を迎えられたことは、すごい僕の中でいい経験になりました。

山川穂高「最後 (大谷)翔平とトラウトの一騎打ち」

僕はやっぱり最後(大谷)翔平とトラウトの一騎打ちがドラマチックだったなと思いながら、すごいなと思いながら見ていました。

村上宗隆「目標を高く設定させられる大会」

さらに目標を高く設定させられる大会になりました。

岡本和真「このメンバーで優勝できて すごくうれしかった」

すごく自分としてもいい経験になりましたし、いろいろな感情がありましたし、その中で、このメンバーで優勝できて、すごくうれしかったです。

中村悠平「世界一を取ることができて本当に幸せ」

今までの野球人生の中で感じたことのない感情やプレッシャーというのがあったんですけど、そういった中でプレーすることができて、そしてこのチームで世界一を取ることができて本当に幸せに思っています。

山田哲人「みんなと楽しく野球できた」

みんなと楽しく野球できたことです。

甲斐拓也「最高の時間」

最高の時間を味わうことができました。本当に感謝しています。

源田壮亮「すばらしいメンバーと野球ができた」

すばらしいメンバーと野球ができたこと、そして世界一という結果がついてきたことがとても幸せです。応援ありがとうございました。

高橋奎二「最高のチームメートと一緒に野球できた」

最高のチームメートと一緒に野球できたことが、すごくうれしく思いました。

周東佑京「財産に残る大会」

なかなかこういう経験はできないと思うので、自分の中で財産に残る大会だったなと思います。

今永昇太「すばらしい投手と意見交換できた」

宮崎合宿からダルビッシュさんはじめ大谷選手、そしてすばらしい投手と意見交換できたのが、すばらしい機会だったなと思います。

松井裕樹「自分の野球人生の糧に」

合宿から強化試合を通して、なかなか結果が出ずに苦しい時間だったが、その時に多くの先輩にいただいたことばを自分の野球人生の糧として、今後また頑張っていきたいと思いました。

中野拓夢「シーズンにつなげていきたい」

とてもいい経験できましたし、しっかりこれをシーズンにつなげていきたいと思います。

高橋宏斗「今まで感じたことのないプレッシャー」

今まで感じたことのないプレッシャーを感じて、すごくいい経験になりましたし、世界一を勝ちきることができて、すごくうれしい気持ちです。

宮城大弥「チームメートと野球ができ幸せ」

すばらしいチームメートの皆さんと一緒に野球ができて幸せでした。

湯浅京己「世界一とれてよかった」

ふだんでは経験できないことをたくさん経験させてもらいましたし、本当にこのチームで世界一とれてよかったです。

宇田川優希「楽しかった」

すごいメンバーと野球できて楽しかったです。

山崎颯一郎「すごい経験ができた」

自分自身1球も投げていないんですけど、すごい経験ができたのでよかったです。

伊藤大海「最高の結果で終われたこと」

僕自身、この大会で頑張ってきた先輩たちの姿を見て今大会投げることを楽しみにしていたので、そこに立って最高の結果で終われたことをうれしく思っています。

牧秀悟「世界一をとれて すごく幸せ」

この最高のメンバーで世界一をとれて、すごく幸せでした。応援ありがとうございました。

山本由伸「また入れるように頑張る」

世界一のチームの一員になれて、すごく幸せでした。また入れるように頑張ります。

大勢「最高のメンバーで世界一」

最高のメンバーで世界一をとれたのでよかったです。

戸郷翔征「今まで感じたことのない空気感」

今まで感じたことのない空気感で野球をできたこと、本当に幸せに思っています。

佐々木朗希「真剣勝負できて すごく楽しかった」

アメリカの球場で、あの雰囲気の中でメジャーリーガーと真剣勝負できて、すごく楽しかったです。応援ありがとうございました。

栗山監督「(選手を信じることは)最初から決めていた」

Q.栗山監督が選手を信じ続ける姿が印象に残っている。信じることの大切さ、どんな思いで信じていたのか?

A.これだけの選手たちなので、すべての選手に本当に力がありますし。ただプレーしていると、そのときに状態がよかったり、なかなか絶好調にならなかったりといういろんな状態がありますけど、最初このメンバーで「これで行こう」と思ったときに本当にすごいメンバーなので、それは(信じることは)最初から決めていましたし、やっぱり信じてもらって行くほうが行きやすいと僕は思っているので、そういう感じです。
Q.このメンバーでつかんだ世界一は満足のいく結果となったか?

A.もちろん世界一という目標にいったことも大事ですけど、これだけ日本中の人が野球のおもしろさとか、すごさを感じてくれた。たぶん、この選手たちに憧れて、たくさんの子どもたちが野球をやってくれると思うので、そのことにつながったというのはすごくうれしかったです。

Q.今大会で印象に残ったシーンは?全勝優勝について?

【岡本和真】
僕はまじで決勝でゲームセットになった瞬間がなによりも印象に残っていますし、僕自身としては「野球って、こんなに楽しかったんだな」と思いました。めっちゃうれしかったです。
【村上宗隆】
僕は決勝で大谷さんが7回に内野安打でランナーに出て、すごい走塁をしたあとに、ブルペンに戻ってブルペンからマウンドに1人で歩いてくるあのシーンというのは、あそこでリクエストでベンチの中で見ていたんですけど、ユニフォームが汚れながらもマウンドにいく姿勢というのは本当に夢のようなシーンでした。チームで勝つというところが野球にとって、短期決戦にとって、一番大事なところなので、全勝できて優勝できたのは満足しています。

【源田壮亮】
決勝戦の9回2アウトでベンチの人もみんな身を乗り出して、すごく前のめりで試合に入っている感じがして、あと1個で世界一という景色だったり、優勝した瞬間のみんなが集まるシーンというのは、すごく印象に残っています。(全勝優勝は)大満足です。

【佐々木朗希】
準決勝の(吉田)正尚さんがスリーラン打ってくれたところで、スリーランで先制された後に帳消しのスリーラン打ってくれて、本当に救われた気持ちになりました。全勝で勝って、個人よりチームが勝てばいいと思っているのでよかったと思います。

【山本由伸】
準決勝のマウンドで感じた雰囲気や球場の空気感は、すごく印象に残っています。日本が世界一になったので、それが満足です。

Q.3年後のWBCに向けて?

【岡本和真】
もう1回、野球したいです。

【村上宗隆】
僕も3年後、しっかり出て、次は全試合4番打てるように頑張りたいと思います。

【源田壮亮】
3年後、また選ばれるように頑張りたいです。

【佐々木朗希】
3年後、成長した姿でプレーできるように頑張りたいと思います。
【山本由伸】
3年後、また最高のメンバーと世界一を目指して野球できるように頑張りたいと思います。

栗山監督「子どもたちがかっこいいと思ってもらった」

Q.未来担う子どもたちへメッセージは?

A.単純に見ていてもらって子どもたちがかっこいいと思ってもらったと思うので、自分の価値観というか、こうなりたいと思ったとき、人は頑張れると僕は思っているので、そういう姿を選手たちが示してくれた、見せてくれたのは大きかったと思うので、ぜひ子どもたちに、そこに向かってほしいなと思います。

Q.野球界過渡期の中で優勝できた意味と就任から1年、コロナなどで試合できなかったがどんな1年だったか?

A.まずは試合できなかったことはシーズン中のみんなのプレーを見せてもらいながら、チームのいろんな方に特徴とかを聞いていきながら、今回来ましたけど、本当はもう少し一緒にやる時間があれば、そういったことももっと理解しなければいけなかったなと個人的には感じています。これはできなかったことなので、これからのJAPANには、そういう時間ができたほうがいいと思います。

子どもの数が少なくなっていって、いろんなスポーツが頑張ってスポーツに限らずエンターテインメント含めて、いろいろなものが頑張ってる中で、夢の幅が広がっている現状の中で、われわれは野球のすごさや、おもしろさを先輩から引き継いで次の世代に伝えていく残していく。子どもの時、僕もプロ野球選手になったら生活もできるんだなと夢を持ったんでね、そういう環境だけ、みんなでできるかぎり残していかないといけない、そういう意味では今回勝って、勝たないと伝わらないこともあるのでよかったと思います。

Q.チームマネジメントやチーム作りはどう計画していたのか?

A.チーム作りというか、チームを作る時間はないと思っていて、今回キャプテンを置かないという形でいかしてもらいましたけど、ここにいるこれだけのメンバーなので、みんなの中でこのメンバーで一番勝ちやすい形は絶対できると僕は信じて入ったので、その思いは最初から最後まで変わらなかったですし、合宿に入ってからそれぞれの野手であったり、ピッチャーであったり、全体であったり選手どうしが一緒に食事をしてくれたりして僕らがこうしてほしいというより、選手たちがやるのが一番だと思ったので、自然に本当にいい形になったので合宿終わる頃には、そこの部分は信頼感がありました。

中村悠平「いいところを引き出せば必ず抑えられる」

Q.決勝でタイプの違う7人の投手リレーをリードしたがアメリカ打線への意識は?大谷投手が登板した9回の場面はどんなことを会話した?

A.7人の投手リードしたが、それぞれすばらしいピッチャー、彼らのいいところ、ストロングポイントをなんとか引き出してあげれば必ず抑えられると思ったいたので、僕はその一心で受けていました。

9回、大谷選手と話したときは僕自身ブルペンでも1度も受けたことがなかったのでベンチで甲斐選手とちょっと話したあとにマウンド上で、まずサインの打ち合わせをしっかりして、大谷選手が「甘めでいいので、どっしり構えてください」と言ってくれたので、それを聞いて僕は座ってました。