サンマ資源管理で国際会議 日本 資源回復へ漁獲量引き下げ提案

深刻な不漁が続くサンマの資源管理を話し合う国際会議が、22日から3日間の予定で札幌市で始まりました。
日本は資源の回復を促すため、北太平洋で漁獲できる量を引き下げるよう提案していて、各国で協調できるかが焦点です。

22日から3日間の予定で札幌市で始まった、北太平洋で漁獲されるサンマの資源管理を話し合う国際会議には、日本のほか、ロシアや中国、それに台湾など9つの国と地域の代表らが出席しています。

北太平洋では、深刻なサンマの不漁が続いていて、おととしの会議では2021年と2022年の漁獲量の上限を2020年より40%引き下げ、全体で33万トン余りにすることで合意しました。

しかし、おととしの実際の漁獲量は9万2000トン余りで、合意した33万トン余りを大きく下回っているということです。

このため、日本としては今回の会議で、資源の回復を促すため漁獲量の上限をさらに引き下げるよう提案していますが、中国などは一段の漁業規制の導入に慎重な姿勢を示すと見られ、各国で協調できるかが焦点です。

会議に先立って、日本政府の代表をつとめる水産庁の高※セ美和子審議官は、「拡大してしまった漁業をすぐに規制するのは難しいと考えている国もあると思うが、資源の回復に向けた厳しい措置をとることで一致できるようにしたい」と述べました。

※「セ」は、瀬の旧字体で貝の上が刀