【随時更新】WBC 日本 3大会ぶりの優勝 各地で応援 喜びの声

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックは、アメリカ・フロリダ州で日本とアメリカの決勝が行われ、日本が3対2で勝って3大会ぶり3回目の優勝を果たしました。
22日、日本代表を応援しようと、全国各地で声援を送る様子が見られました。

パブリックビューイング会場で喜びの声 東京 港区

東京 港区に設けられた会場には平日の朝にもかかわらず、日本代表のユニフォーム姿のファンなどおよそ400人が集まりました。

試合が始まると初回から1球ごとに大きな拍手や声援が送られ、2回ウラに村上宗隆選手が同点ホームランを打った場面では互いにハイタッチするなどして会場は熱気に包まれました。

そして、9回に大谷投手がトラウト選手から三振を奪って優勝が決まると会場は総立ちとなり、抱き合ったり飛び上がったりして喜びを爆発させていました。

30代の男性は、「WBCを待ちに待って、すべての試合を見てこういう結果になり本当にうれしいです。きょうは接戦でいつ逆転されてもおかしくない状況でしたが、最後、大谷選手がトラウト選手を抑えて漫画のようなシナリオになり最高の結末でした。村上選手を最後まで信じて使い続けた栗山監督にもしびれました」と話していました。

20代の男性は、「決勝に行くと信じて仕事を休みにしてきました。村上選手がきょうも打つと信じていました。本当に感動しました」と話していました。

また別の20代の男性は、「大谷選手もダルビッシュ選手も活躍して優勝し、勇気をもらいました。最高です」と話していました。

40代の男性は、「村上選手の一発で流れを呼び込んで、最後の大谷選手の投球までつなぐことができて本当によかったと思う。今回の代表は、監督や選手間の信頼やチームワークが感じられるチームで、そういうものを見られたのもよかったです」と話していました。

決勝は“臨時休暇”で応援 大阪のコンサルティング会社

大阪中央区のコンサルティング会社では、日本が決勝に進出した場合、社員が試合を見ることができるよう「たぶんWBC休暇」と名付けた臨時の休暇を設けました。

決勝進出を受けて、22日は全社員の8割以上に当たる38人がこの休暇を取得し、このうち、およそ20人がオフィス内の大型スクリーンで試合を観戦しました。

試合中は、日本代表の選手がヒットを打ったり、三振を奪ったりするたびに、社員たちから大きな歓声や拍手が送られていました。

この会社では、社員どうしのコミュニケーションを増やし、仕事へのモチベーションを高めてもらおうと、去年のサッカー、ワールドカップカタール大会の際にも同様の休暇をとれるようにしたということです。

社員の中畑万梨佳さんは、「平日の試合はふだん見ることができないので、とてもうれしいです。午後からの仕事も頑張れます」と話していました。

コンサルティング会社「トゥモローゲート」の西崎康平代表取締役は、「仕事を気にせず、世紀の一戦を応援してもらい仕事にもやりがいをもってもらえたらと思っています。日本の選手には最後まで諦めない姿を見せてもらっているので、私たちもそれを見習って成長していきたい」と話していました。

先発 今永の母校で教員や生徒が応援 北九州

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックの決勝で先発した今永昇太投手の出身地・北九州市では、母校の教員や生徒たちが声援を送りました。

今永投手の母校で北九州市八幡西区にある県立北筑高校では22日、急きょ、職員室にスクリーンを設置して教員たちが試合を見守りました。

今永投手が先制のソロホームランを許しながらも2回を1失点でしのぐと、教員たちは大きな拍手とともに声援を送っていました。

今永投手が高校3年の時に地理の科目を教えていたという大藪正裕教諭は、「教え子が世界の舞台で力を発揮して頑張ってくれたことは教員、生徒ともに励みになります。今後も私たちに勇気と元気を届けてほしいと期待しています」と話していました。

また、今永投手が所属した野球部の選手たちは、22日は試合が予定されていて、会場に向かう前にスマートフォンで試合の様子を確認していました。

キャプテンで高校2年の古澤研人選手は、「決勝での先発は本当にすごいことで異次元の人だと思いました。最初から冷静にピッチングをしていて、さすがだなと思います。今永先輩は憧れの存在です」と話していました。

ヌートバーの母親の出身地で応援 埼玉 東松山

日本代表のラーズ・ヌートバー選手の母親の出身地、埼玉県東松山市では、ヌートバー選手の祖父でミドルネームの由来となった「元祖たっちゃん」、榎田達治さんらがテレビの前で応援し、孫に声援を送りました。

東松山市は、ヌートバー選手の母親、久美子さんの出身地で、市の総合会館にはテレビが設けられて地元の人たちおよそ20人が応援しました。

チームメイトから「たっちゃん」と呼ばれているヌートバー選手のミドルネーム「テイラー・タツジ」の由来となり「元祖たっちゃん」として注目を集めた祖父の榎田達治さんと祖母の和子さんも孫に声援を送りました。

そして、日本の優勝が決まると達治さんは立ち上がってバンザイをして、おなじみになった「ペッパーミル・パフォーマンス」をして、喜びを分かち合っていました。

ヌートバー選手への応援のメッセージが掲げられていた市役所と総合会館の連絡通路は、早速「優勝おめでとう感動をありがとう」などと記されたメッセージへと掛け替えられていました。

ヌートバーの祖父「このうえない喜び 涙が出る思い」

WBCで優勝した日本代表のラーズ・ヌートバー選手の祖父の榎田達治さんは、「こんなに皆さんに応援してもらって、本当によくやったと思います。このうえない喜びで涙が出る思いです。日本の侍の魂が入っていると思いました」と話していました。

3大会ぶり優勝に喜びの声 東京 新橋

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで、日本が3大会ぶりの優勝を決めたことについて東京 新橋で聞きました。

30代の会社員の男性は、「ちょうどスマホで見ていました。点を取ったり取られたりの攻防が続いていたので、どうなるかと思っていましたが最後に大谷が決めてくれて、無事に勝ててよかったです」と話していました。

50代の女性は、「選手が皆さん頑張ってくれて日本中、盛り上がったのでうれしいです。村上選手のホームランは気持ちよかったです。選手たちにはお疲れ様ですと言いたいです」と話していました。

甲子園球場でも歓喜の声

センバツ高校野球が行われている兵庫県西宮市の甲子園球場では、日本の試合の行方が気になり、スマートフォンを片手にインターネットで戦況を確認しながら観戦しているファンもいて、優勝が決まった瞬間、歓喜の声があがりました。

そして、場内のビジョンに「WBC日本代表世界一おめでとう!」という祝福のメッセージが出されると、球場全体から拍手が沸き起こりました。

日本代表の村上宗隆選手のユニフォームを着て外野席で観戦していた12歳の男の子は「最高です。村上選手はきのうもサヨナラタイムリーヒットを打っているし、すごかったです」と話していました。

岐阜県から訪れた50代の男性は「高校野球を観戦しながら日本代表の試合もチェックしていたので大忙しでした。優勝できてよかったです。球児は球児ですばらしいので、頑張ってほしいです」と話していました。

愛知県から訪れた30代の男性は「しびれました。高校球児には大谷翔平選手のような選手になれるように頑張ってほしい」と話していました。

米 エマニュエル駐日大使「夢のようなゲームセット」

日本が優勝したことを受け、アメリカのエマニュエル駐日大使は22日、自身のツイッターに「見事な勝利!侍ジャパンには最高の大会となりましたね」と投稿しました。

そのうえで、9回、マウンドに上がった大谷選手が大リーグ、エンジェルスのチームメート、トラウト選手から空振り三振を奪って勝利したことについて「チームメートを三振でしとめるという夢のようなゲームセット」と書き込みました。

そして「最後まで最高のスポーツマンシップを見せてくれました。球場ですべてを出し切った米国チームもたたえます。日本チームの皆さん、また次回のWBC決勝戦で!」と両チームの選手たちに敬意を表しました。

大谷翔平が高校時代を過ごした岩手県花巻市では

決勝で3番・指名打者で先発出場し、9回にはピッチャーとして登板して優勝を決めた大谷翔平選手が高校時代を過ごした岩手県花巻市でもパブリック・ビューイングが行われ、およそ100人が歓喜の瞬間に酔いしれました。

大谷選手が7回の第4打席で内野安打で出塁すると、集まった人たちはバルーンスティックをたたいて盛り上がっていました。

そして9回、ピッチャーとして大谷選手が登場すると、会場はこの日いちばんの盛り上がりを見せ、アメリカの2番トラウト選手から空振り三振を奪って優勝を決めると立ち上がって喜びを爆発させていました。

会場には大谷選手の母校・花巻東高校の女子硬式野球部の部員たちも応援に駆けつけていて、1年生の部員は「世界の舞台で戦う大谷選手はとてもかっこよかったです。厳しい試合も諦めずに粘り強く戦う姿は自分たちの糧になります。感動しました」と涙ながらに話していました。

2年生の部員は「高校の先輩がこんなにも活躍してくれて誇らしい気持ちです。母校の後輩として、大谷選手の活躍を力に変えていけるよう頑張りたいです」と話していました。

また、花巻市の70代の男性は「本当に最高の試合で血圧が上がりっぱなしです。大谷選手は手の届かない遠い存在になったと感じました」と話していました。

村上宗隆の出身地 熊本市では

決勝でホームランを打った村上宗隆選手の出身地の熊本市では、飲食店で観戦した人から喜びの声が聞かれました。

熊本市中央区の飲食店では、試合開始前の午前7時半ごろから午前中の仕事を休みにするなどして駆けつけた人たちが集まり、声援を送りました。

1点を先制された直後の2回、村上選手が同点ホームランを打つと店内では大きな歓声が上がり、集まった人たちはバンザイをしたり、ハイタッチをしたりして喜びました。

そして1点をリードして迎えた9回に大谷翔平選手が相手打線を抑えて3大会ぶりの優勝を決めると、店内は再び大きな歓声に包まれました。

熊本市の男性は「最後に大谷選手がしめて漫画のような展開で感動しました。村上選手も打ってくれてまさに『ゴッド』です。『最高の試合をありがとう』と言いたいです」と話していました。

別の男性は「優勝は最高としか言いようがないです。村上選手はきのう打てて吹っ切れたようだったので、きょうも絶対やってくれると思っていました」と話していました。

岡本和真の出身地 奈良県五條市では

決勝でホームランを打った岡本和真選手の出身地、奈良県五條市では、市役所にパブリックビューイングの会場が設けられ、集まった人たちが声援を送りました。

会場では、岡本選手が打席に入るたびに岡本コールが起き、2回に日本が1対1の同点に追いついた直後、岡本選手が勝ち越し点につながるヒットで出塁すると大歓声が上がりました。

さらに4回、岡本選手が今大会2本目となるホームランを打ってリードを広げると会場は大いにわきました。

そして、日本が3対2で優勝を決めた瞬間、集まった人たちは立ち上がって歓声をあげ、選手たちをたたえていました。

50代の女性は「ずっと祈りながら応援していて岡本選手のホームランの時は涙が出ました」と話していました。

70代の男性は「優勝して最高です。五條のヒーローの岡本選手にこれからも頑張ってほしい」と興奮気味に話していました。

東京 JR新橋駅前では新聞の号外配布

日本が3大会ぶりの優勝を決めたことを受けて、東京のJR新橋駅前では新聞の号外が配られ、受け取った人たちが記事を読んだり写真におさめたりして喜んでいました。

号外を受け取った20代の男性は、「これ以上の幸せはありません。最高です。村上選手がホームランを打ってついに世界でも『村神様』になったなと思いました。選手たちには感動を与えてくれて、ありがとうという気持ちでいっぱいです」と話していました。

また50代の男性は、「優勝の瞬間を見ることができてうれしかったです。1点差になった時はどきどきしましたが、最後は大谷選手が三振で試合をしめてくれて、さすがだなと思いました」と話していました。

ダルビッシュの出身校で野球部員が応援 仙台

決勝でリリーフで登板したダルビッシュ有投手の出身校、仙台市の東北高校では野球部員が声援を送りました。

仙台市泉区の東北高校には野球部員およそ50人が集まり、WBCの決勝を中継するテレビのモニターを見ながら声援を送りました。

3対1と日本がリードして迎えた8回、ダルビッシュ投手がリリーフで登板すると、大きな歓声があがりました。

ダルビッシュ投手はソロホームランを打たれたものの、その後は無失点に抑えてリードを保ったままマウンドを降り、部員たちは拍手で活躍をたたえていました。

ダルビッシュ投手に憧れて埼玉県から東北高校に進学したというハッブス大起投手は、「高校の先輩としてとても誇りに思うし、雲の上の神様のような存在だ」と話していました。

東北高校は、この春のセンバツ高校野球に出場しましたが1回戦で敗れていて、キャプテンの佐藤響選手は、「すごく感動したし、もっと頑張りたいと思った。夏も甲子園に行けるようにしたい」と話していました。

スポーツ用品店 WBC関連のグッズ売れ行き好調 都内

関連グッズを販売する都内のスポーツ用品店には大会中、多くのファンが訪れ、選手のユニフォームが売り切れるなど盛況となりました。

東京 神田のスポーツ用品店ではWBCの関連グッズを販売しています。

大会中には外国人なども訪れ、客の数は例年の同じ時期に比べ2倍以上になりました。

試合が行われたあとには活躍した選手のグッズの問い合わせが増えるなどし、想定を超える売れ行きだったということです。

人気だったのはユニフォームで、すべての選手の分が売り切れたほか、村上選手のモデルのバットも売り切れたということです。

一部の商品は受注販売の予約を受け付けていて、今後は、優勝記念グッズの販売も考えているということです。

MIZUNO TOKYOの岡田拓也フロアマネジャーは、「これまでの大会では、すべての選手のユニフォームが売り切れることはありませんでした。半年後になってもいいからほしいと予約する方が多いです。野球熱の高さを感じました」と話していました。